「お金のかかった2.5次元」キングダム マーティーさんの映画レビュー(感想・評価)
お金のかかった2.5次元
まず「再現力がすごい!」と各キャラの俳優たちを無闇に讃える記事や宣伝が飛び交うが、この「再現力」というのが2.5次元の発想を肯定している…が決して映画的ではない。
そして、演技者たちは兎にも角にも漫画原作を再現する事に徹底している。コレは映画的ではない。舞台でもできるし再現されてもなあ〜と。これも2.5次元的な発想。
ちょいちょいリアルに2.5次元の俳優が出てたのも頷ける
演出面。ワイプやシネスコを生かした黒澤明な映像に、劇団☆新感線か!?と突っ込みたくなるようなベタなコメディもあるが、これも余りにも過剰で2.5次元の舞台を観ているようだった。主役の進が叫びすぎてて辛いのと、漫画のアホを再現しているので、観ていて恥ずかしかった。
コレも2.5次元を観ている感じだった。
視覚効果や特殊メイク。奇をてらった事はせずにあくまで王道の日本映画大作レベルの限界を感じさせられる。ある意味凹む
アクションも、すごい!と騒がれているが、まあほかの日本映画大作ではありがちな程度で、すごい!て感じにはならない。てかちょいワイヤーが古!て思うくらい。コレも2.5次元な感じのアクションでした。でも進が叫び過ぎてて、イラッとするだけでした。ラストも、技よりも山崎賢人の叫びと顔芸を好きな人のみ耐えられるレベル。しんどい。
こんだけ原作至上主義でやって頑張ってやったら2.5次元になるんだってよく理解させてくれた稀有な作品でした。
2.5次元が好きな人すいませんでした。
コメントする