劇場公開日 2019年4月19日

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「世界へ羽ばたいてほしい名作」キングダム Aphroditeさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0世界へ羽ばたいてほしい名作

2019年4月21日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

興奮

もともと原作の大ファンで、実写化に期待を抱いていたものの、あの壮大なスケール感を描けるか不安でもあった。とくに近年実写化への厳しい声も多く、観る前から批判が飛び交う世の中だ。お願いだから成功してくれ、と祈りながら映画館へと足を運んだ。
なんだろうこの心臓が高鳴る高揚感は。瞬きという機能を止めてしまいたい。まだ終わって欲しくない。もう少しだけ一緒に夢を見ていたい。
気づいたらキングダムの世界に入り込んでいた。

山﨑賢人、こんなにスゴイ役者だったのか。超大作実写化の主役という計り知れない重圧を誰よりも力強く、高く飛び越える姿は信でしかなかった。キングダムには信よりも個性的で頭が良くて、力が強い登場人物がたくさん出てくる。しかしそんな中、全力で困難にぶつかっていく山﨑賢人の真っ直ぐな目、体全体で表現する爆発力に、主人公は確かに信であり、一緒に夢を追いかけたいのは信なのだと再認識させられた。これほどまでに無限の伸びしろを感じさせる、嫌味なく正義のヒーローを演じられる若手の役者はそういない。山﨑賢人は間違いなく主役の器であることをキングダムが証明した。

キングダムを撮影するにあたって中国でのロケやエキストラなど多大な費用がかかっていたことは知っていた。しかしこの映画の核は俳優陣の見事な演技力にある。彼らの熱い演技がキングダムの世界を色鮮やかに表現し、観る者を惹き付けるのだ。

吉沢亮、もはやイケメン俳優というレッテルを貼るのには勿体ないほどの演技力。一人二役という課題を軽やかにこなし、信と漂の絆、信と政の関係性の変化を繊細に演じ分けていた。受けの演技がズバ抜けて上手く、どんな役にも適応し、それでいて作品に切れ味を加える役者だと感じた。

大沢たかおや長澤まさみの異次元の迫力に圧倒され、本郷奏多の気味の悪い笑い方にイラっとして、橋本環奈のコメディ要素でやっと息をつける。

それぞれが役柄を丁寧に研究した結果でもあり、それぞれ持ち味を活かせた最高のキャスティングだと言える。

キングダムはハリウッド映画に見慣れてる人でも大いに満足できる迫力と、邦画ならではの丁寧な感情描写が合わさった名作であり、ぜひ海外の人にも観ていただきたい。

信のように、夢を叶えるためには努力しなければならない。
だから共に劇場へ行こうじゃないか、
続編という夢を叶えるために。

Aphrodite
レモンブルーさんのコメント
2020年6月16日

aphroditeさんのレビュー 興奮が伝わってきます!私は未読で鑑賞だったのですが、多分、興奮度は同じくらい?!魅せられてしまいました!山﨑賢人さんのアクションに興味があって観に行ったのですが…。吉沢亮さんの演技に鷲掴みされてしまいました。なのでaphroditeさんの吉沢さん評価には痛く同感です!吉沢さんはこれからは主演が増えるかもしれませんが、もしかしたら助演的な立場の方が彼の持ち味が活きるのかも…?とファンにあるまじき想いもあります(笑)そして、映画館に7回通いました!甲斐あって?続編!!楽しみですね!

レモンブルー