「涙がこぼれ落ちる瞬間!女性が見やすいキングダム」キングダム shironさんの映画レビュー(感想・評価)
涙がこぼれ落ちる瞬間!女性が見やすいキングダム
男同士の熱い友情に涙、涙、そして涙。
こんなに泣ける映画に仕上がっているとは思わなかった!
漫画って、良くも悪くも自分のペースで読むじゃないですか。
『キングダム』は、驚きの展開に圧倒されて、ページをめくる手が止まらず、泣いている暇が無かったんですよね。σ^_^;
(紫夏で初泣)
ところが映画は、監督のリズムで時間が進んでいくので、観客に見せたいシーンをじっくり見せてくる。(次の展開!次の展開と急いでページをめくれない)
ここは…こんなに良いシーンだったのか…。
素晴らしいライティングのなか、登場人物の目から涙がこぼれ落ちる瞬間に感動しました。
=漫画の一コマは、映画のワンカット=
一コマの中に流れる時間を想像して読む楽しさが漫画の魅力ですが、泣き顔の一コマから“涙がこぼれ落ちる瞬間”のタイミングまで自分で想像するのはなかなか難しい。
映像だとその瞬間をつぶさに見ることが出来る。
相手の言葉を受けて心が動く“時間”を、一緒に追うことが出来る。
これぞ映像ならではの醍醐味!
目の前で展開される名シーンの数々は、充分わかっているつもりでいたキングダムの魅力を、更に深めてくれたような気がします。
バジオウ、タジフ、ランカイのファンは多少物足りなさを感じるかもしれませんが
テーマを漂と信の絆に絞りこんだところにブレが無く
追加されたシーンは、後半の伏線やテーマに繋がり、
残念ながらカットされた要素やシーンは、カットする事でテーマを際立たせていました。
ケレン味溢れるアクションが最高で、イケメン二人が抱き合うシーンはそれだけで尊い(ー人ー)
雄大な景色と重厚な音楽からは、改めてキングダムが持つ歴史絵巻のスケールの大きさを感じて鳥肌が立つほど。
益々キングダムの世界に惚れる映画でした。
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だいたい、漫画として既に完成されている作品を別の媒体で焼き直す事自体が愚の骨頂であり、まんま再現出来る訳がない。
所詮は二次創作なのだから、そこに映画として語りたいテーマや、映画ならではの表現、映画にしか出来ない事が詰まっていないと意味が無い。
そう!むしろ、その差分を楽しみたい!(≧∀≦)
キングダムはとにかくキャラが濃いので、まずはどんなサジ加減で実写キャラを映画として成り立たせるのか?が楽しみな差分ポイントでした。
・フクロウ テンちゃんの可愛さは無理なのでは?
・異様さとコミカルな一面を持つムタは、どんな扱いになるのか?
・王騎は普通にカッコイイ将軍になってしまうのでは??
結論としては、どれも納得のいく仕上がりでした!
とくに橋本環奈ちゃんは、もはや二次元には欠かせない存在。女 小栗旬!
テンちゃんのインパクトのある戦闘服を着こなせるのは環奈ちゃんだけ(*゚▽゚*)
ムタのシーンはアクションと背景が美しくて驚きました。
こうきたか!!
これなら、イケメン好きの女子にも引かれない( ´∀`)
実際、漫画のコマは時間を自由自在に操れるので、物語から横道にズレるコマを映像に取り込むのは難しい。
例えばシリアスなキャラが、一コマだけ突然三頭身になってツッコミを入れても、次のコマでは何事も無かったかのようにストーリーの本筋に戻る事ができる。これが漫画の凄いところで、読者も物語の間に差し込まれたコマであることを理解して読み進んでいる。
映像だと、ツッコミを入れている時間が経過するので、そこから本筋へ戻すのは一苦労。
やれなくもないが、そこに労力をかけても仕方ない。
そこは映画らしく、映画の魅力で勝負してきた感じでした。
王騎は…ご自身でご確認ください。(^ω^)