「トランスジェンダー少女の青春と痛み!」Girl ガール だいふくさんの映画レビュー(感想・評価)
トランスジェンダー少女の青春と痛み!
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まず語るべきはやはり主演のビクトール・ポルスターの美しさ。彼自身はシスジェンダーですが、完全にトランスジェンダー役を演じ切っていました。心はもちろんその綺麗な顔立ちはまるで少女です。男性とは思えない美しさがそこにはあります。
心は女性、しかし体は男性という残酷な苦しみ。ララのどうしてもその肉体を変えたいという思いが痛いほど伝わってきます。彼女には男性性器は、完全に不要な異物しかないんですよね…。好きな男性と良い関係になっても逃げるしかない事がどれほど辛いことか。
悲しいかな、体の成長の変化は残酷です。さらに追い打ちをかけるようなクラスメイトの嫉妬や嫌がらせは、正直見るに耐えれませんでした。
そんな中、父親の理解と愛がララのよりどころで、温かくほっとさせてくれる一面でありました。父の子供に対する愛はララを女性の身体へ変化させようとする一番の理解者であることが救われました。どんなに苦難があっても家族愛はあふれていました。
だからこそ、ラストが余りにも痛くて苦しいのです…。
正直、ハッピーエンドではないと思います。しかしバットエンドでもないと思います。でもね、ラストシーン、そこには美しい一人の女性が確かにいました。
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