「もしあの教室に自分もいたらどんな選択をしていただろう」僕たちは希望という名の列車に乗った AZUさんの映画レビュー(感想・評価)
もしあの教室に自分もいたらどんな選択をしていただろう
戦後からベルリンの壁が出来るまでの間のドイツで、こんなことが起こっていたなんて驚愕した。
ナチスという偏った思想に支配されていた後に待ち受けていたのが、ソ連の共産主義支配という、たまたま東ドイツ側に生まれ育っただけで、こんなにも生き方や人生をがんじがらめにされるなんて、自由とは何なのかを考えさせられた。
それと同時に、もし日本も戦後アメリカではなくソ連に統治されていたら、きっと今の日本は無かっただろうなと思った。
そもそも、全員が同じ思想で同じ考え方で生きろという方が無理があるし、それを強制しようと暴力や脅しで支配しようとするやり方はうまくいくはずがない。
子供達が大人や政治や国やら、とてつもなく大きなものから押し潰されそうになっても、震える手を握りしめて自由と希望を掴みにいく姿には、とても感動した。これが実話なのか。
単純に子供たちだけを追った話ではなく、親たちの苦悩や人生も感じられるストーリーだったおかげで、作品に深みが増した。彼らが選び取った選択は少し苦味もあって、でもタイトルの通りでもあって、じんわりと胸に染み渡る余韻が広がる話だった。
自由に生きれる今のこの環境を大切にしよう。
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