「ゆるキャンってこういう話だっけ..?」映画 ゆるキャン△ SUSHI MANさんの映画レビュー(感想・評価)
ゆるキャンってこういう話だっけ..?
私が考える最高の劇場版ゆるキャンを書こう。
まず、登場はリンちゃん1人でいい。主人公なのだから当然だろう。
カメラワークなどの貧弱な考え方もいらない。男なら定点で充分だ。
90分、定点観測、リンちゃん。これが最適解な事は誰の目にも疑いない。
視聴者はリンちゃんの世界に干渉しては絶対ならない。毛布に包まりながら焚き火を前に本を読み、たまに薪を足す。思った以上に火が強くなり、あたふたとしてしまう。その愛らしい様を我々は金曜午後8時の新宿の掃き溜めから、ちょっと隣のヤツくせえなとか思いながらスクリーン越しに眺める。
それでよかったはずなのだ。それが最上の癒しだったはずなのだ。
では実際はどうだっただろうか...私は多くを語りたくはない。
半分冗談はさておき、私はゆるキャンの魅力とは空気感そのものにあると思っている。少女達と冬の夜の静かな干渉が織りなす情景に魅了されてきた。
今作が決して失敗作であった訳ではない。ただ私にとっては騒がしく、常に何か結果を出すことに追われており、夢にみた世界とはまるで違かっただけなのだ。
スーツを脱いで観たかった。ビールを飲みながら静けさに酔いたかった。でもこれでは、なんというか、まるで(株)LIGのブログじゃないか....
※仕事も人生もたのしんでまーす!みたいな会社ブログ
「望んだ事全てが叶う訳ではない。」なでしこちゃんの劇中のセリフが別の意味で染みる。私にとってはそんな映画だった。
でも、もし叶うならば...最後の89分目に霜焼けした頬を赤らめ、リンが僕に笑顔を向けてくれる。そんな映画が観たかった。
監督さんお願いします。
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