「妥協のない美しさ」ホワイト・クロウ 伝説のダンサー andhyphenさんの映画レビュー(感想・評価)
妥協のない美しさ
東京国際映画祭にて。コンペディション部門。
(名前だけは知ってる)ヌレエフの若き頃の伝記。多分ヌレエフもレイフ・ファインズも碌に知らないで観にきた奴は私だけだったのではという気もしなくもない...。
伝記というより、若く才気あふれる芸術家の情熱や葛藤を切り取った映画という印象。ダンサーを役者に起用しているため、画に嘘というものがまるでない。全く妥協のない映画であった。それでとにかく綺麗。切り取り方が徹頭徹尾美しかった。
しかし気合いを入れて観ていないと時系列の飛びについていけない。そこは観る者が頑張るしかない。まあそれはどの映画であっても言えることであろう。
亡命のシーンの緊迫感がすごい。あのシーンに持っていくまでの子ども時代の回想だったんだなあ、という気がする。あの場面のヌレエフの表情の撮り方が凄かった。あの表情ができるオレグ・イヴェンコは凄いなあ。あと低い声が魅力的なアデル・エグザルコプロス。どっかで観た...とずっと思っていたが「アデル、ブルーは熱い色」でした。
レイフ・ファインズは自分が出ない映画を監督したいそうだが、とてもよい演技してましたね...。
日本では2019年公開予定。
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