劇場公開日 2019年11月22日

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「こんなにおおっぴらにパレスチナ情勢を笑い飛ばすなんて!」テルアビブ・オン・ファイア Chiharuさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0こんなにおおっぴらにパレスチナ情勢を笑い飛ばすなんて!

2019年12月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

イスラエル映画というと、お決まりの様に緊迫した民族間の確執を想像していたが、不謹慎じゃないのか?ってくらいに情勢を笑い飛ばすコメディで温度差に驚いた。

実際に主人公サラーム役の彼は、パラダイスナウという作品で自爆攻撃と自分の将来で思い悩む若者を演じていたが、今回はお気楽でマイペースな今どきの若者で社会情勢も何処吹く風、やもすると平和な国日本の若者も真っ青かもしれない。
その間の抜けた雰囲気と民族間の確執のコントラストが、実にいい具合に笑いを作り出していた。
主軸となるドラマ「テルアビブオンファイア」の大げさなタイトルバック音楽もコントラストとなり、笑いを誘う。
日本で言うと大河ドラマあたりの位置付けなのかもしれないが、背景が写真だったり内容がご都合主義で、実際昼ドラぐらいのクオリティにしか見えないのもいい。

パレスチナ情勢、イスラム教徒やユダヤ教徒の知識があれば、さらに笑えるかもしれないと思いながら、改めてイスラエル料理への関心を深めるべく、エキストラバージンオリーブオイルがたっぷりとかけられたフムスを食べたくなったのは説明するまでもない。

パプリカ