「タイトルに忠実なお話」ブラ!ブラ!ブラ! 胸いっぱいの愛を SKAlfbさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルに忠実なお話
チュルパンハマートヴァ出演作品を見たくて鑑賞。ほんとにタイトル通り、ブラジャーの持ち主探しをする怪作コメディ。なんでこんな話思いついたの?そして作ったの?
ブラの持ち主探しをするのはシンデレラさながらのイケメン王子とかではなく、くたびれ気味の中年おじさんで、そんなおじさんがブラジャー持って女性を訪ね歩いたりとか絵的に怪しすぎる。靴下売りの人に想を得てブラジャー売りになりすますためにお店でブラジャーしこたま買うのだけれど、店員の女性の目がおじさんに刺さる刺さる。うん、無理もないね。
それにしても、知らないおじさんの持ってきたブラをそのおじさんの前で試着する女性たちは豪胆すぎる。日本で同じことやったとしたら即お巡りさんこいつですってなるよ。というか、大体の国でそうなりそう。そんなところや街中を鉄道の線路が通ってる風景とかそこで洗濯物干してあったり人々がテーブルと椅子出してくつろいでるような牧歌的な風景もあって、えもいわれぬファンタジー感を醸し出していると思った。
おじさんの行動はエスカレートして、協力者の少年の手引きで夜中女性宅に不法侵入してブラのフィッティングを勝手にやったりするまでになり、街のコワモテ男たちに追い回された挙句殴られて線路に括られ命の危機に晒されたりする。リンチにあってしまう。まあ経緯が経緯だけにわかるのだけど、殺すのはやりすぎ。事なきを得てよかった。
実際にやったらアウトな事をおじさんはやっているわけだけど、先にも書いたようなファンタジー感がこの作品を成立させていると感じた。色々な女性の様々な大きさや形の胸部が出てくる。私は女性にも女性の胸にもセクシャルな魅力を感じるタイプではないから、そういう場面で好色な気持ちになるとかはなかったし、おじさんをキモいとかも思わなかった(繰り返すけれど実際にやったらアウト)。おじさんに好色さを感じなかったからかもしれない。とにかく観てよかった。面白かったです。