「21世紀のジャック・タチ映画」ブラ!ブラ!ブラ! 胸いっぱいの愛を regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
21世紀のジャック・タチ映画
登場人物の声が一切出ない映画は、チャップリンのサイレント映画などで観慣れているが、本作はそれとはまたちょっと違い、セリフ字幕すら排除しているのがポイント。
「このシーンはどういう意味だろうか?」と考えるシーンもあるものの、格段難しいわけではないので、比較的すんなり入り込める。
何よりも主人公の鉄道運転士ヌルランがいい。孤独で哀愁漂うあの表情だけで全部持って行ってしまう。かなりやり過ぎな行動を取るも憎めないのは、演じるミキ・マノイロヴィッチのキャラクターが立っていたからだろう。
あらすじ展開といい、ラストのオチといい、ジャック・タチ作品を連想したのは自分だけではないはず。
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