「☆☆☆★★ 原作読了済み。簡単に。 原作を読んでいる間、「一体何を...」十二人の死にたい子どもたち 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
☆☆☆★★ 原作読了済み。簡単に。 原作を読んでいる間、「一体何を...
☆☆☆★★
原作読了済み。簡単に。
原作を読んでいる間、「一体何を議論しているのか?さっぱりと分からなかった。」
登場人物1人1人の心理描写等はとても巧みなのだが。いかんせん、元となっているのが、名作『十二人の怒れる男』だけに。ハナっから結末が読むてしまうのもあるのか?ただ、ダラダラと議論を続けている様に、感じてしまったのだった。
それを考えると、この映画化はかなり成功の部類に入るのではないだろうか?
何よりも、この回りくどい(この辺りは活字による限界があるのかも知れない。)ストーリー展開を、此処まで簡略化した脚色が全てだと思う。
映画はほぼ原作通りに進む。
全5章形式の原作は、凡そ480ページなのだが。原作の半分にあたる部分まで、映画は凡そ20分足らずで達しているから、いかにその簡略化が凄いかが分かる。ノブオが再登場するのは、原作だと第4章の最後で。残り70ページ弱なのだ!
ところが映画は…この時に上映時間を確認したのだが。映画はまだ半分を過ぎた辺りだったのだ!
監督が、昨今なにかとやらかし気味な堤幸彦だけに。全く期待しないでの鑑賞が功を奏したのか?は分からないが。
まだまだイケるじゃないの堤幸彦!
尤も原作自体が、過去の名作を焼き直した話の為に、オリジナリティーを感じない訳だし。肝心の詳しい内容も。観る人によっては(原作を読んでいても思うが)「何この話?」と、思わず言ってしまう程なのですが…。
ほとんど原作通りに進む映画化ですが。流石に、管理人サトシの年齢は、14歳から20歳前後(一応10代の様だ!)くらいへと変更されていた。
更に原作では親との確執から安楽死を望んで集う子が多いのだけれど。映画のオリジナルとして。病院内にある《モノ》等を駆使し。集いの場に集まった彼・彼女達が、最後に下す決断へのアプローチをしていたのは、なかなかの脚色だったと思う。
それと杉咲花演じるアンリ。
多くの若手俳優の中にあって。杉咲花は、頭一つ抜けた存在感で。彼女の過去の話がちょっとだけ、映画オリジナルとして追加されており。それが彼女の演技力と結び付き、ある種の凄味すら感じられる程だった。
ところで、映画が終わり。帰る際に、若い女の子の一言が耳に入って来た。
「何で最後に杉咲花は手を挙げたの?」
……………………あ、あ、あの〜((((;゚Д゚)))))))
ちゃんと彼女の台詞聞いてた〜!
おじさん、マイちんのヘルペス発言と同じく…。
「それ本気で言ってる?」…って、つい口から出そうになったべさ〜(-.-;)
2019年1月26日 TOHOシネマズ日比谷/スクリーン7