劇場公開日 2018年12月1日

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「「ドント・ブリーズ」の亜流作品と侮るなかれ」ドント・ヘルプ Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0「ドント・ブリーズ」の亜流作品と侮るなかれ

2024年9月4日
Androidアプリから投稿

「ドント・ヘルプ」=助けるななんてどんなタイトルだよと思うが、意外と間違っていないタイトルである。パッケージとタイトルからしてどの様な内容なのかと気になる所だが、本作は「エクソシスト」に近い作品である。だが、王道の展開とは違う、独自路線のストーリーとなっており、意外と楽しめた作品だった。
主人公ら三姉妹が息子を失った議員夫婦の自宅に強盗に入る所から始まるのだが、確かにこの辺は「ドント・ブリーズ」的展開である。手違いから夫婦を軟禁するのだが、「地下にだけは行くな!」と必死の夫婦をよそに、地下に行ってしまう姉妹。そこには何と監禁状態の夫婦の娘が…という展開を迎える。
その娘が憑かれた状態なのだが、主人公らの過去のトラウマをなぶり出す様に追い詰めて来るのだ。決して恐怖シーンを多用せず、じわじわと精神的に追い詰めてくる辺りは趣があって良いのだが、ホラーなのだからしっかり怖がらせて欲しかった気もする。
本当に恐怖シーン等無いに近いが、謎の黒い影が登場するシーン等に、「呪怨」でお馴染みの声の様なものが聞こえるのが少し壺である。わざわざバチカンからエクソシストが来て悪魔祓いをするのだが、このシーンも予想がつかない展開であり、悪魔祓いのシーンに対して一切の恐怖を感じない私の独断と偏見では、久しぶりに悪魔祓いのシーンで観入ってしまう位であった。亜流タイトルでは稀な良作である。

Mina