「些か少女感は薄いですがw、結構当たりな感じです♪」地獄少女 マツマルさんの映画レビュー(感想・評価)
些か少女感は薄いですがw、結構当たりな感じです♪
アニメの「地獄少女」の世界観がなんとなく好きなんですが、アニメの方はそんなに見てないので、にわか知識程度しか知りませんが、それでも興味があって観賞しました。
で、感想はと言うと、普通に面白かったw
思ったよりも面白かったのは嬉しい誤算w
ストーリーも割りとよく練られていて、アニメの世界観を程好く守ってます。
観る前の大多数の方のツッコミ所は玉城ティナさんが演じる地獄少女こと閻魔あいでしょうかw
閻魔あいは中学生ぐらいのどちらかと言うと背が低く華奢な女の子なんですが、玉城ティナさんではどうにも背が高い。
玉城ティナさんも163cmとそんなに高くはないんですが、スタイルが良い事もあり、どうしても高身長に見えるんですよね。
また、少女と言う設定には些か無理がある感じでw
観賞前は“大丈夫かいな…”と思ってましたが、思った程気にならない。
最大の理由は地獄少女がリングの貞子の様になってる事w
もう、序盤から貞子の様にちょこちょこ画面の隅や登場人物の後ろに現れて“貞子かい!”と何度心の中で呟いたかw
でも、その貞子感が玉城さんの年齢や身長が気にならなくなり、また目力が凄いので、閻魔あいが結構怖いキャラクターとして成立している。これは玉城さんのキャラクターを活かした上手い設定かと思いました。
…まぁ閻魔あいの貞子テイストが気にならないと言うと嘘になりますがw
ストーリーも結構枝葉が良い加減で広がっており、本筋に邪魔にならない様になってるので間延びしないし、テンポも良い。
中盤前の負の連鎖も結構怖い。ストーリーにそんなに無理が無いと言うか、上手く練られてます。
呪われる人物達も程好くムカつく感じで、アイドルの御厨早苗を襲った長岡卓郎は良い感じでムカつきます。
多分2016年に起こった小金井ストーカー殺人未遂事件を元にしているかと思いますが、犯人の母親が呪い返しをして、自殺するのにはビックリ。
物凄く迷惑な親子ですが、人を呪わば穴二つを中盤で入れてきた事で緊張感が出てきました。
登場人物でも、閻魔あいの説明が少ない感じですが、人物描写が少ない分、都市伝説の恐怖の対象感が際立ち、人間臭さも出さずに淡々と地獄送りの業務をこなしていく。唯一の人間臭さは御厨早苗の歌を私も聞きたかったと発した台詞だけ。
説明が多かったり、余計な描写があると人物像にブレが出てしまうので最小限の演出が逆に良い感じになってます。
逆に三藁の説明が少ないかなぁ。
特に輪入道役の麿赤兒さんはピッタリ過ぎます♪
魔鬼のコーラスに麿さんがいたのには笑いました。それもオーディションで合格してるしw
美保役の森七菜さんは可愛らしいです。
仁村紗和さん演じる遥は男らしくw、カッコ良い感じではありますが…眉毛が太いのが終始気になりますw
ツッコミどころとしては美保が遥を思って、魔鬼に呪いをかける迄の過程の心理描写がちょっと分かり難い。
魔鬼に薬で洗脳されたとは言え、本人が望んでいた事や知っていた事なのに過剰に友達思いになり過ぎていて、ストーカー的な所から、元々ファンだった魔鬼を自身を犠牲にしてまでそこまで呪うか?と思ってしまう。
また、クラスメイトの友人を殴り過ぎw
見た目よりも意外と闇が深い感じだからこそ、美保心理描写はもう少し丁寧に描いて欲しかったです。
骨女役の橋本マナミさんのベッドシーン?はいるんでしょうか? 嬉しいけどw
地獄送りされた者達のそれぞれの拷問と言うか、裁きの描写はもう少しあっても良かったかなと思いますが如何でしょうか?
あと、エンドロールの主題歌がイメージと合ってない。テレビドラマなら良いけど、作品のイメージとも合ってないし、映画の余韻に浸れない。
これならアニメ版のオープニングの「月華 -tsukihana-」の方が合ってるかな。
閻魔あいと三藁の出番や説明が割りと少ないのが功を奏してますが、次回作があるならばもっと多くの出番を希望しますw
細かい所の設定もよく手が回っていて、隙が少ない分、美保の遥に対しての思いなんかは薄く感じて惜しいです。
結構面白かったので、あまりハードルを上げずに観賞すると当たりな感じです。