「タイトルなし」マンディ 地獄のロード・ウォリアー zhiyangさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし
サイケデリック・サイコ・リベンジ・スリラー・ギャグという謎ジャンルの映画。ほとんど悪夢だけど、度が過ぎたホラーは笑えてしまうという典型。しかも自重せず終盤になればなるほど不気味で、面白く(婉曲)なる。
終始響き続ける歪んだエレキギターの重低音、ただでさえ少ないのに支離滅裂で会話になってるのかなってないのかわからない台詞、赤いスモッグに覆われた荒い映像、どれをとっても雰囲気はたっぷり。たしかに怖い。カルト集団のエグさも怖い。でも森で笛を吹いたらスリップノットみたいな悪魔?がバイクで駆けつけたり、ナルシストなキリストもどきが自作の曲を流しながら全裸でうっとりしてたり、サングラスかけたニコラス・ケイジが真剣な顔でモンハンの斧みたいなのDIYしてたらそれはギャグです。投げた斧が見事に敵の頭にサクッと刺さるシーンは笑いが起きた。人に勧める映画では間違いなくないが、あらゆる意味で面白いのも間違いない。日本のテレビ局が出資てるような美男美女が泣きながら数回叫べば問題が解決してるようなぬるい映画ではなく、血塗れのニコラス・ケイジがすきっ歯なカルト信者とチェーンソーちゃんばらする熱い映像が見たいなら絶対に見るべき。
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