ライリー・ノース 復讐の女神のレビュー・感想・評価
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リベンジアクション映画として価値がある
復讐というのは恐ろしいほどの意志が必要とされると思う。本作品のように夫と子供を理不尽に殺され、仮にギャング組織に復讐しようと思ったにせよ、実行するには数多くの犠牲を払わねばならない。その犠牲というのは、ひと言で言えば日常である。普通の人の普通の暮らしは、喜怒哀楽を日常生活の雑事に紛れ込ませ、暦と一緒に流していく。日常は人生であり、それを捨て去ることはそれまで暦に刻んだ人生を捨て去ることに等しい。
復讐には、人を呪わば穴二つという面がある。違法行為による復讐は自身を窮地に追い込むことになる。違法行為を行なうことで自分を相手と同じ位置に貶めてしまうことにもなる。かといって復讐の相手を社会的に抹殺するなどというカッコイイことは権力者か大金持ちでなければ簡単にはできない。
だから一般人は恨みの気持ちを押し殺して平静を装いながら日常を生きるしかないのだ。それでも時折は被害を思い出して夜中に飛び起きて怒りに震えることもある。怨恨は一生かけても消えないものなのだ。
さて本作品の主人公は、最初は普通の人がするように、まず法に訴える。しかし世間は四面楚歌だ。イントロのシーンで高級住宅街というさ言葉が出てきて、主人公が格差を感じていることがわかるが、それも主人公が追い詰められる一因だろう。そして追い詰められた彼女は、我々には決してできないことをやってのける。まさに痛快である。リアリティもあり、見応えがあった。
復讐に向かわず、心の傷を癒やす再生物語にする方向もあったと思うが、本作品はリベンジアクション映画として、それなりの価値があると思う。特に主人公が普通の中年女性であるところがいい。落ち着く場所も現実的だ。警察内部の微妙なコミュニケーションのズレも物語のスパイスになっている。
母ちゃん覚醒
守護天使
麻薬密売グループに娘と旦那を殺された主人公ライリー・ノースが復讐する話。
折角逮捕された実行犯も黒い力で無罪放免となり、主人公が姿を消して5年後、関係者が次々に襲撃されライリー・ノースの関与が明るみになっていくというストーリー。
銃撃、爆破、格闘にナイフとその時の為に潜った主人公の怒りと覚悟が爆発しまくり、たった一人の女性に振り回される麻薬密売グループと警察。
拠点の洗い出しは方はユニークだったけど。
途中まで一本道で判りやす過ぎるけれど、ちょこちょこみえる対象以外への対応も良いアクセントだし、ちょっと頭を使ったラストの展開も気持ち良く非常に面白かった。
明らかに犯罪だしかなりの重罪だけどねwそれでも民意は彼女の見方というのはなかなかリアルで、皆さん鬱憤たまってますねという感じも上手いよね。
スカッとします!
復讐する女
大好きです
大好物なジャンルだけに惜しい
何が惜しいって、普通の主婦が殺人マシーンになる臥薪嘗胆の日々がスパッと割愛されてしまってんだよね。とんでもないハードなトレーニングで気絶したり、虎の門みたいなところで謎の老師に来る日も来る日も訓練されるとか、そういうのがあると見ている自分もいつの間にか応援していて、いざ復讐へ向かうときには、さあ、いくぞってなるのに。
ライリーがロスに舞い戻ってくると、いきなり3人を血祭りにしてしまう。おいおい、ちょっと早いよ。スカッとするんだけど。悪徳判事への決め台詞もキツいシャレがあってよかった。
中盤はちょっとダレるけれども、高慢ちきのママへの軽いリベンジがあり、ちょっとしたミスリードもあり、全般的には楽しめた。
出た!勧善懲悪!
ペーパミントのアイスが食べたい
元銀行員による丁寧で爽やかな復讐譚
銀行員のライリーは娘カーリーの誕生日を夫クリスと一緒に遊園地で祝うが、そこに現れた不審な車に乗っていた男達から突然銃撃を受けてしまう。ライリーは奇跡的に一命を取り止めたがカーリーとクリスは即死。ライリーは容疑者3名を特定するが、証拠不十分で無罪放免。失意のライリーは行方不明に。それから5年後、遊園地で殺人事件発生。観覧車に吊るされていたのはかつての容疑者3名だった。
元銀行員の復讐譚なので悪党どもが積み立てた悪行三昧にきっちり利息をつけ、普通善玉がやらないような汚れ仕事も積極的にこなし、他人の車を拝借する際にも銃を突き付けながら現金決済。子供を虐待する親や嫌味なご近所さんや元上司への鉄拳コンサルティングを無償で実施するサービス精神に頭が下がります。そんな凄惨な殺人行脚に母性をも滲ませる演出はピエール・モレルによるもの。前作『ザ・ガンマン』にはここまでの清々しさはなかったので、以降この調子で血生臭いバイオレンスを連投してもらいたいです。強引に例えるならば『狼よさらば』ミーツ『グロリア』フィーチャリング『シリアル・ママ』、原題タイトル通りに清々しい作品です。
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