「涙が泊まりませんでした」男はつらいよ お帰り 寅さん 唯さんの映画レビュー(感想・評価)
涙が泊まりませんでした
34歳の私の邦画への原風景と言える作品。
冬休みのロードショーで寅さんを見つけると朝から楽しみで…母親とコタツに入って見る時間が大好きでした。
彼らの世界も、現実と同じように歳をとって、老いて…大好きな登場人物の写真が仏壇にあった時は
仕方ないけど胸が締め付けられました。
作品の中め一番気になるであろう寅さんの所在は具体的に明なさず、さくらの「いつかお兄ちゃんが帰ってきた時のために」と表現に救われ、山田洋二監督の寅さんという作品へのリスペクトを感じました。
個人的には泉ちゃん棒演技が気になってしまった。(自分の中では海外暮らしが長いからそうなるもんと消化しました)
商業的な意味合いなのか桑田佳祐を冒頭で使ってしまい、当時の気持ちへ戻りづらかったのが残念。
時間が止まったままだった寅さんという作品が、実は等身大のまま世界は進んでいたんだと嬉しく思いました。
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