「アメリカの選択や如何に・・」華氏119 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカの選択や如何に・・
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いよいよ大統領選挙を控え、前回、トランプの当選を言い当てたマイケル・ムーア監督の慧眼に惹かれて鑑賞しました。
今ではトランプのやり口はほぼ分かっているので驚かなかったがフリントの水道の鉛汚染問題には衝撃を受けた、典型的な公害問題が現代のアメリカで放置されていたと言う事実に耳を疑う、水源を川に替えたことで酸性の水が古い鉛の配水管を腐食させた訳で科学的に予見可能だが経費削減の結論ありきの行政により長い間、隠ぺいされていた。財政難の地方行政、安易な水道民営化への警鐘でもあろう、日本とて他人ごとではありませんね。
それにしても弱い民衆の頼みの綱のオバマですらスナイダー知事を擁護していたという事実に唖然とする。民主党の幹部ですら事なかれ主義に迎合している実態を知るとオバマ時代のバイスだったバイデン候補が当選したとしても手放しでは喜べないだろう。
それでもムーア監督は人々が政治に失望したあまり無関心に陥るのでは民主主義は滅びるしかないとの警告を発しています。
権力は腐敗するということは史実が物語っており民主主義の監視人である報道機関の在り様が重要なのだが有力紙もかってのスクープを放った勢いが感じられず、マイケル・ムーアのような一匹狼に頼らざるを得ないお寒い現実はなんとも嘆かわしい、とはいっても銃社会のアメリカで身の危険を覚悟の上で揺るがぬ舌鋒は大したものですね。
次の119製作でもトランプなのでしょうかね、何が語られるのか目が離せません・・。
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