華氏451のレビュー・感想・評価
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古典SFの現代アレンジ作品
原作を読破した上での視聴。詳細な内容は似ても似つかないけれど、ぼんやりとした大筋は原作通りだと思いますが、1966年に作成された旧作の方が忠実でしょう。しかし、忠実であることを捨てて、「焚書」による情報統制された世界を現代的に表現されているのが興味深い。コンピューターの画面に文字は人名程度で、私達が現実に使っている「絵文字」が飛び交っているのが面白いです。私達は文章では表現しきれず、ついつい絵文字に頼ってしまう。それはもしかしたら私達は既に文章力や行間を読む力の欠如が進んでしまっているのかも知れません。原作には主人公モンターグには妻が居て、もう考える力もなくテレビモニターの前に夢中で座っている姿が印象的でしたが、そうした民衆の代表の姿があっても良さそうでしたね。 あと、作中にあった「二分間憎悪」のようなことを子供達にやらせていたり、「2x2=5」という表現があるのは、同じく情報統制された世界を表現した名作「1984」を意識しているのでは?と思われるのですが、如何でしょうか。
1966年に公開された同名映画のリメイク版
本は悪い思考をもたらすものとして、読むことが禁じられ、焼火士と言う職業が存在する近未来。オムニス「Omnis」とはラテン語で「全て」という意味だそうで、なるほど🧐近未来がちょっと中途半端。車も電車も普通だし、直近未来かな?あと、シャノンさん、絶対ウナギ側でしょ〜、もっと上の政府の役人とか登場するかと思ったよ。
火トカゲ=サラマンダー!?
火トカゲって何だと思ったら、サラマンダー。不思議な世界観。本や音楽、あらゆる文化が禁止された近未来。文化によってもたらされた思想によって戦争が起きたため、本を持っていたら、焼火士によって焼かれ、持参者も罰せられる。焼火士のダンカンはシャノンに育てられ、若手のリーダーとして将来が約束された身であったが、次第に幼い頃の父親の思い出がフラッシュバックするようになる。目薬を常用していたが、それが記憶を無くさせる薬だった。今迄散々燃やし、罰してきたのに、不審に思ってから、本に興味を持つようになるのが早過ぎる感じがした。それだけ読書の魅力、人間だめというものは余計に見たくなるということか。ラスト、シャノンはダンカンを燃やしたのだろうか。燃やせたのに、鳥をわざと飛ばさせた感じがした。
2019 DVD/BD4
クリードのマイケル B ジョーダン主演で昔のSFをリメイク。邦画でいうところの図書館戦争。 結論からいって面白くありません。 ラストも個人的に気に入らないし。 ただ、もしこういった活字や知識が同じように処分される世の中になったらどうするんだろうと考えてしまった。
面白かったー!
なんかちょっとスカスカな感じがあるんだけど、これは多分、原作が面白くて再現できないに違いない、と確信したので、原作を読んでやろうと思ったら家の人が‥‥ 捨てたかもしれないとか言いやがりまして‥‥サラマンダーの回し者かー!ってなりました。残念。 マイケルシャノンが気になりすぎました。過去の遺産を守る話の中でただ1人現在進行形の詩人。彼の話しが読みたいです。 ただ1つ、字幕に言いたいことがあります。何でサラマンダーを火トカゲって訳したんですかね?サラマンダーでわかるし、発音聞いたらソロモンと掛かってるのは明白ですよね。 ソロモン王は動物と話ができる、言語の神様みたいなもので、言論を弾圧する組織がソロモンを名乗ると言う、現代の政治などにも通じるシニカルな意味合いが伝わらなくなっちゃうじゃないですか。そこ大事でしょう。イールもイールですよね。ウナギじゃない。ウナギだと潜って隠れるって意味が伝わりにくいでしょうに。 なぜにこんな日本語訳をしたのか、ほんと意味わからないです。 日本でリメイクするなら焼身自殺するのは蟹工船だなって思いました。
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