「今、彼を留めてもだめになる。」パッドマン 5億人の女性を救った男 くりさんの映画レビュー(感想・評価)
今、彼を留めてもだめになる。
インドの偉人伝でした。
前半は、
結婚したばかりの妻ガヤトリとの
ラブラブで、微笑ましい。
いかに彼が
愛してるかがわかります。
一転
愛するガヤトリのために
始めたナプキンの開発が
周囲や家族、妻からも
拒否され地域から異端視
されてしまいます。
ドン底…
諦めない彼に、
ユーザー第1号の女性が味方に。
賛同した
学歴ある学生のパリーは
就職先を蹴って
地域での地産地消モデルに
彼と共に奔走する。
やがて、
パリーの協力で
社会から認められ、
国連講演でのパフォーマンスは
胸をうちます。
村から追われても
貫いた思いは
女性を開放するという
博愛精神であることが
すごく伝わります。
~お金稼いでも、笑うのは自分だけ
いいことすると、大勢の女性がわらう。
俺は国のため、
たくさんのことをやりたい。
今のインドは女性18%だけナプキンつかう。100%にしたい。
インドを完ナプキン国に。
この後、
パリーは身をひくのですが
このくだりが、
本作で唯一残念だったところ。
社会が認めないときに、
去っていったガヤトリと、
ドン底のときに苦楽を共にしたパリーで、
今後の人生を歩むなら
どちらなんだと考えさせられました。
パリーでは…😒
社会的には妻が正解なんだろうか。
救いは、ガヤトリが彼はいつか
帰ってくると
信じていたところかな。
けれど、
思いとしては、
社会観念が変わったから
一緒に暮らすのではなく、
社会観念が彼を許さないなら
一緒に村を去って
彼と共に生きて欲しかったですね。
そもそも、自分のことで
彼が思い詰めているのを迷惑
としているのが残念。
育った環境での基本思想が、
夫より家や血縁を重んじるように
優先づけされているから
仕方ないのかも知れないけども。
空港でのラクシュミのセリフ、
タクシーでのパリーの別れのセリフ
がつらい。
~今、彼を留めてもだめになる。
偉大な功績の陰には、
たくさんの思いで
成り立っていることが
感動につながりました。
ずっと前向きだったラクシュミに
素直に感動しました。
おすすめ。