「抹香クジラは直立したまま夢を見る」アース アメイジング・デイ bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
抹香クジラは直立したまま夢を見る
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塚本「斬」の鑑賞終了60分後には、アース本編が目の前のスクリーンに映ってた。ホントに、ホントに、ホントに、心洗われるって、こう言う事なんだと実感した。
相変わらずだわ。サバンナ、ジャングル、草叢の生物達。どうやって撮った、誰が、どんな飛び道具で、どれだけの時間を掛けたのかと感嘆するのは毎度の事だが。目線9cmの画をスクリーンで観るのは、大好きだ。
イヤ今回の海洋ものは特に凄い。ペンギン、抹香、一角ですが、全部感動した。
ペンギン編は80kmの沖合いから荒波を乗りこなして帰投する場面から始まります。波はサイン波だけだと思ってたから、矩形波の海面を落ちるペンギンの画は衝撃的。複雑な海流と流速が創り出す自然の姿に感動。上陸後の、あまりにもいじらしい社会性にホンワカ。
抹香クジラは海中で直立して眠る。話には聞いた事がある。実際に見た映像には神々しさしか感じない。美しい。宇宙みたい。
一角パートは北極圏の自然に尽きる。流氷の下から見上げる海面は幻想的。日が昇り気温が上がり、氷柱は崩落。滝になって海面に落ちる雪解け。流氷の亀裂は濃い藍色の水路になり一角は群で進みます。伝説の海獣に相応しい幻想的な風景。
グリズリーだけは置きカメラ。食べられちゃ適わんからね。このカメラの視点が最高です。クスクスしながら楽しめます。
一つ星で暮らしている私達は、皆つながっている。無論、共有する自然は言わずもがな。環境負荷でしかない人類に、少しだけお説教してほしかったかなぁ。尚、捕食シーンをホラー的に悪用する事はありませんから安心です。
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