「吉田修一のイヤミス」楽園(2019) 茉恭(まゆき)さんの映画レビュー(感想・評価)
吉田修一のイヤミス
田舎の嫌なところが盛り沢山の作品。
ほんと過疎地の人間ってこういう考え方をするし、平気で人を陥れる。
狭い狭い世界に生きている人たち。
誰かが犠牲にならないと納得しない。
誰かが虐められていないと落ち着かない。
村ごと燃やしてしまいたくなる衝動を覚える。
吉田修一の傑作短編2作品を見事に合体させたなと思いました。
演出、脚本、キャスティングになんの文句もないけれど、
ただひとつ言うなら、これは綾野剛が主役ではない。
どっちかっていうと、一部は杉咲花、二部は佐藤浩一です。
しかし綾野剛が非常に難しい役を演じたのは本当で、
このために体重も筋肉も落としただろうし、日焼けもしなかったのだろう。
イメージ通りの青年を演じていた。
怪物、柄本明のセリフが耳に残る。
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