「見えない力が人と人には働いている」楽園(2019) 酷評zeroさんの映画レビュー(感想・評価)
見えない力が人と人には働いている
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誰かに優しい言葉をかけてもらったり、誰かに冷たい言葉を浴びせられたりすることは誰しもあるが、そのどちらも心を大きく揺さぶるキッカケになる。誰かの場合はそれを殺人に向かわせ、誰かの場合は何かを始めたり、助けたりする原動力になったりする。
タケシの場合は優しい心を持ってはいるが、同時に深い傷を負っていて優しくされることに慣れておらずパニックになってしまうように見えた。だから最後のシーンで少女を拉致し自分の部屋に監禁したのかな、と感じた。←部屋の押入れの一角だけスペースが空いていたのから。
ゼンジロウの場合は、親の介護で帰ったというよりはなくなった奥さんの言葉がキッカケでイヌを飼える田舎に戻ったのかなと解釈した。
奥さんの気に入った土地に骨を埋め、森を作ろうとすること自体は素敵だと思ったが、業者が一方的にその土地を更地にしようとするのは胸糞悪かった。
だからといって、ゼンジロウの殺人が肯定されるわけではないけど、相手の気持ちを理解しようとすることや創造力を働かせることで、人はもっと理解しあえるし、その先に楽園があるのではないかと感じた。
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