「未来の自分のお尻を叩く寓話的SF」サイゴン・クチュール SpicaMさんの映画レビュー(感想・評価)
未来の自分のお尻を叩く寓話的SF
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ベトナムの伝統的衣装であるアオザイの老舗に跡取り娘として生まれた主人公は、そうした家に生まれた子供にありがちな反抗心もあって、アオザイを毛嫌いし、目新しい西洋風の洋服作りに入れ込んでいく。が、そのまま人生を進んでいったらどうなるのか。
母が家に伝わるとっておきの布地を使って仕立ててくれたアオザイとブローチを身につけると未来の自分の家にタイムスリップ。すったもんだの挙げ句に、自分にアオザイ縫製の技術継承を迫った母の思いを知る。
過去をやり直すのではなく、未来の自分のお尻を叩いてその時点での過去と和解して状況を立て直すのが、何だか前向きというか、いいなと思ったし、面白かった。
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