「ファンに感謝ムービー」えいがのおそ松さん Movieアパートさんの映画レビュー(感想・評価)
ファンに感謝ムービー
テレビのアニメの方を好きで見ていたので鑑賞
女の子に囲まれた中で男一人で見るのもなー と若干迷ったけど見てよかった。 いや、笑った笑った
終始相変わらずな六人のやりとりは相変わらずの面白さ。タバコ描写(誰も吸ってはいなかったけど)とかダヨーンの人体欠損描写のしっかりした感じとか、テレビでできないこと意識的にやってはいたけど、まぁギャグ部分のスケール感は良くも悪くも テレビでやっていたことの延長 と言えなくもない。
けど、この作品で 劇場版だからテレビのテイストからがっつり変えていきますよ! というのも変だし、これでいいのだ! と思った。
今作で個人的にグッときたのは、この映画が おそ松さん現象 というものを作り上げてくれたファンに対しての感謝の気持ち示されていたと感じたところ。
個人の一解釈ではあるけど、今作のキーパーソン 高橋さん は おそ松さん現象 を作り上げてくれた全国のファン達のメタファーのような存在だったと思う。
今回の映画は、まだ彼らが おそ松さん になる前の時代の話だけど、彼ら6つ子に対して高橋さんが向ける目線は完全に アニメおそ松さん のファン達の目線と同じ。つまり、高橋さん(=日本全国にいるファン達)がいたからこそ、6つ子達は我々が知っている おそ松さん になれたし、こうして映画まで作ることが出来た。その事への明確な 感謝 の気持ちがこの映画からは溢れていた。
藤田監督も まさかキャラの人気がここまで爆発するとは思っていなかった… と言っていたし、映画まで作らせてもらえたのは一重にファンのおかげという気持ちがあったからこそ今回の内容になったんだろう。
最初は 高校の時の話にしたら面白いんじゃない?というアイデアから端を発しているらしいし、細かいことは考えずシーン単位のコントの精度を高めていけばいけると思った と藤田監督はラジオで言っていたけど、実際一本の話として見ると 彼らのルーツを辿る話 というのがそのまま おそ松さん現象そのもののルーツを辿る というメタ的な視点にまで広がっているあたりは流石。
手紙を読んでいなかったのに、現代の彼らが仲直りしてるのは…?
とか、 誰も覚えてないのになぜ高橋さんの顔はへのへのもへじじゃないんだ?ん?
と細かく考えていくと説明のつかない部分もあるけど、この手のタイムトラベルものはそういう矛盾はご愛嬌。
いわんや おそ松さん なら尚更。 設定のディテールへのツッコミは野暮でしょう。
劇場で他のお客さんと笑いながら観れたのもよかった。
笑った笑った