「自分の偽名を覚えられないスパイ。」ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
自分の偽名を覚えられないスパイ。
サイバー攻撃された英国。その英国女性首相(エマ・トンプソン)まで相当おバカな描かれ方で、カリスマIT企業CEOのジェイソン・ヴォルタに全データを委託しようという展開。MI-7のジョニー・イングリッシュが間抜けなのはわかっちゃいるけど、それ以上に国を売り渡してしまうという悪魔のようなバカっぷり。忖度しまくりの部下たちをよそに、ジョニーに“忖度”は通用しない!犯人を巨大クルーザーの主と決めつけ、短絡的にヴォルタとしてしまう。彼の単純なところ、アナログな魅力を存分に引っ張り出していた。
一方、魅力的なのがロシアン・スパイのオルガ・キュリレンコ。『007/慰めの報酬』にもボンドガールとして出演していたし、『その女諜報員アレックス』でも主演するなど、とにかくスパイ役が似合う女性。ジョニーに対しては彼をオバカと直感したためか、時折憐みの表情を送ったりする。彼を殺そうとして失敗するところがとてもチャーミングなのだ。
G12を開催するために何とか世界のリーダーになろうとする首相だったが、これがまたダメ政治家を皮肉ってるようで笑える。国のために頑張ってるんだろうけど、単なる虚栄心の塊なんですね。
最後はちょっとブラックのような展開ではありましたが、鎧が抜け落ちるシーンは大爆笑必至。1作目のうんこまみれのジョニーが国王になるという笑いと似たような雰囲気でした。
アクション面では、またしても007も愛用するアストン・マーチンを乗り回すジョニー。車の運転だけは一流のスパイ並み。結局はハイブリッド車に負けてしまうが、ヒール・アンド・トゥとかサイドブレーキを使ったりで、見せ場は盛沢山。教習車もナイスでした。エンドロール時の音楽がなぜかミッション・インポッシブル風だったのが気になった・・・
今晩は
当時のフライヤーを読むと”キャラ的には同じ”だと私も思いますし、オルガさん、エマさんも普段は演じないようなコミカルなサブキャラも何だか楽しそうに演じていたので、これはこれでありかな・・と。
只、彼の往年のパワーは落ちてきたかなあ・・。
では、又。