ぼけますから、よろしくお願いします。のレビュー・感想・評価
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遠くない日本の未来
東京に暮らす女性ディレクターが撮り続ける、認知症の母親と介護する父親の記録。
一人っ子、女性の社会進出、未婚、都会での闘病、離れて暮らす親の認知症、介護。
良くも悪くも考えさせられることが沢山ありました。
もしもう一人兄弟や姉妹がいたら?
もし田舎で親と静かに暮らしていれば?
もし都会で家庭を持ち、幼い子供がいたら?
社会も人の生き方もどんどん変わっていき、その中でどう私たちは幸せを見つけていけるのか。
誰もが迎える「老い」に対して、自分は、家族はどう向き合うべきか。
壊れていく親を目にしたとき、自分ならどうするだろう。
単なる映画ではなく、明日自分の友人や自分自身に起こり得るストーリーだと感じました。
辛いなぁ
観ていて辛くなる。
笑いあり、涙ありだけど、その笑いはボケたお母さんの行動や言動に対するものなので、実は辛い。
介護ってもっと割り切らないとダメだと思うんだけど、監督のジャーナリズムからなのか、そこまで踏み込まずに辛い老老介護を記録し続けている。
観て損はしない映画。
何が良いのか分からない
人の老いを娘の目で追ったドキュメンタリー。評価の高さから、もう少し何か感じるものがあるのではと期待していたのだが、もうただそのまま。
時間と金の無駄だった。
個人的な事は
社会的な事だと感じる。
高齢者も衰えるだけではなくて、90歳を超えたお父さんが料理をしたり裁縫をし始めたりと発達し続けている。
グッと堪えて泣きそうになりながら撮ったんだなと感じ、人間の尊厳を考えた。
人生最高の作品に出会うことができました
老いていく親の姿に激しく心を揺さぶられます。クスッと笑える場面や、涙が止まらない場面、全編を通して根底に流れる、親へのいとおしみがひしひしと伝わってくる。最高の作品に出会うことができました。ありがとうございます。
大反響のテレビドキュメンタリーが映画になった!
『ぼけますからよろしくお願いします』
娘が撮ったご両親の物語が、フジテレビのMr.サンデーとゆー番組で前編後編に分けて放送されたとき
わたしはこのつづきを、その後のご両親をもっと観たいと思った。(それくらい、ドキュメンタリーのなかのご両親が魅力的だったのだ)
そんなふうに思った人はたくさんいたらしく
それからしばらくして、BSフジで2時間のドキュメンタリーとして放送された。
認知症になった85歳の母を95歳の父が支える!
またしても多くの人がもっと観たいと願い
この度映画化となった!
起こっていることはハードなのに、映画館の中は
優しい笑い声と静かな泣き声に包まれていた。
混乱していく母
「迷惑かけるね。ごめんね。」
そう言う母に
カメラを持った娘が優しく語りかける。
仕事を辞めて実家に帰ろうかと言う娘に
95歳の父が言う。
「あんたはあんたの仕事をしなさい。わしが元気なうちはわしがみるけん。」
お父さんの覚悟に心うたれる。
いいご家族だなーいいご夫婦だなーいいご両親だなー
観ている間中、観終わってからも、ずっと優しい気持ちになる。そしてまた会いたくなる!信友家のお父さんお母さんに!
どんなに大変な状況に追い込まれても、人は明るく幸せな時間を持てること。人には幸せに生きようとする力があること。
お父さんお母さんを観てて、そう思う。
監督自身もまた、人間のそういった力を信じているのだと思う。
運命を受け入れるお父さん!
絶対に諦めない!
98歳の男の美学!
とてつもなく、カッコいい!
こんなカッコいい98歳!
めったにいない!
お母さんもとても可愛いらしい!
ほんとーの優しさは、強い気持ちからしか生まれないんだなーー。
この映画から、多くのことをいただいて、感謝しかない!
お父さん、
お母さん
監督
そしてスタッフの方々に
心から感謝します!
ありがとうござます😊
ほんとーに
おすすめの映画です!
ぼけますから、よろしくお願いします
老いは静かに訪れる。
不安、孤独、猜疑心を連れて心を侵食していく。
その中にも微かな光となるのは、夫婦という絆かもしれない。
例えそれが、危うい綱渡りの上に成り立っていても。
お互いにお互いを思いやり、最後の最期を迎えるその日まで、たった一人の最愛の人が存在する限り、未来はそっと寄り添っている。
人生は、ままならない。
それでも、たった一人のパートナーに出会えたことは、この上のない喜びだと感じられたドキュメンタリーがそこにあった。
私の親でした
地方で離れて暮らす、老いていく親とどう向き合う?。少なからぬ人たちが抱えている問題を、直接的に投げかけている映画です。見ていて苦しくなるはずなのに、そうでもないのは、出演者であるお父さん、お母さんがとても愛すべき方々で、おそらくそれはとても特別なケースではなくて、戦中・戦後を責任をもって生き抜いた人たちの典型なのかもしれない気品が感じられたからだと思う。実際にはもっと難しい、悩ましいケースがたくさんあると思われますが、老いって当たり前に訪れるのだ、恥ずかしいことでもないし、目をそむけることでもない、と感じさせられました。ご両親と監督の一日でも長い安らかなくらしを祈りました。一緒に観ていたのは60代以上の方々が中心でしたが、20代、30代の方にも観てほしい。
洗濯機を買うことよりカメラを撮ること
必ず見た方がいい。
こんなに胸に突き刺さるのは、誰しもが当事者になり得るからだろう。
家族の問題はデリケートなものなので、なかなか他人に相談することができない。
自分ひとりでで抱えてしまいがち。
この映画はとても勉強になりました。
3時間もかけて洗濯のすすぎをする場面が流れます。
「洗濯機を買ってあげなよ。」と思ってしまったのですが、そうではないと気付きました。
洗濯機を買うことは、小さな問題の解決にしかならない。
でも、現実を直視すること。
ありのままをカメラで記録に残して、それを世に投げかけること、そして広めることが、大きな問題解決につながっていくのだと思いました。
そう作者は考えたのではないでしょうか。
自分の家庭内を世に見せることや、どんどん老いていく両親をカメラで撮影し続けることは、胸がかきむしられるほど苦しかったと思います。
でもそれによって私は知ることができたし、考えることができました。
作者にはありがとうを伝えたいです。
「やっぱりお父さんとお母さんの子に生まれてよかった。」と、いつか来る最期の日に思うことができますように。
ご家族の幸せを祈ります。
切ない
自分の親が少しずつ弱っていく、痴呆が進んで変わっていく姿を見るのは辛いですが、ご夫婦の明るい性格や、愛情にあふれている家庭というのが分かるので、不快な場面が全くありません。(編集が上手いというのもあるのかも)。エンドロール、もっと長くても良いってくらい、余韻が長引いて、なかなか席を立てなかったです。
記録すること、伝えること、その意義
一家族の私的な記録。しかしこの物語には現代における普遍的な問題が数多く含まれていた。
一般家庭のプライベートなドキュメンタリーではあったけれど、記録という名を借りた果てしないドラマのように感じた。個人的な記録に、見事なまでにあらゆる事柄が詰め込まれている。
プライベートを深くえぐるようにドキュメントし、記録する側される側それぞれが恥ずかしげもなく己をカメラの前に出し尽くしていることで、何かひとつのドラマを体感するかのようだった。
ハンディカムで撮った強み、もはや画質など意味をなさない映像作品、老いと介護と認知症、己を出し切ること等々…あらゆることを考えさせられる作品だった。
確かにメインとなるテーマは重いけれど、人間的なユーモアもたくさん詰まっていて、難しさを感じつつもかなり楽しんで見た作品だった。
ぜひおすすめ
認知症となった母を撮影し続けたドキュメンタリー映画 『 ぼけますから、よろしくお願いします。 』 を8月28日の試写会で観た。
102分のドキュメンタリー映画。言葉では表現できないほどの、高齢化社会に暮らす私たちが考えなければならない、大きなテーマをもらった感じがする。
認知症が進行していく中でのお母さんの葛藤。
90歳を越して耳の遠くなった、家事などしたことのないお父さんが、妻の状態を受け入れて、お世話する。
そんな両親の元に帰ってこようかと言う東京に住む娘に「おれが母さんの面倒はできるから」と言って、日々、買い物をして、コーヒーを淹れて、食事を作って、お世話する。
そんな典型的な老老介護の実態。
それを、娘がカメラでとらえ続けた2人の暮らしの映像に、何とも言えないズシンとくる感動を覚える。
長年共に暮らしてきた夫婦の愛や絆、思いやり・・・、そして、老いとは何か、等々。いろいろな事を考えさせられるドキュメンタリー映画だった。
肉親を冷静にカメラで記録し続けた信友監督の、精神的強さに驚く作品となっていて、以前に話題になった、監督自身の乳がん闘病のドキュメンタリー番組『 おっぱいと東京タワー 』を手がけた監督だからこそ出来た映画だなあと思った。
認知症が身近な社会問題となっている今、公開は11月だが、ぜひ、多くの人に観てもらいたい映画だ。
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