「即興劇ならではのリアルさとキラキラ感。」無限ファンデーション マツマルさんの映画レビュー(感想・評価)
即興劇ならではのリアルさとキラキラ感。
仕事で新潟に行った際に新潟の大手系ではない映画館で映画が観たくて、「シネ・ウインド」に行ったら上映してたので鑑賞しました。
なので、前情報は「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」に出演していた、南沙良さんが出ている以外は一切無し。
で、感想はと言うと…結構良いかも♪
女子高生で服飾デザイナーを夢見る未来と未来のスケッチブックを偶然目にした演劇部のナノカが未来のデザインした絵に惚れ込み、自身が所属する演劇部の衣装を担当して欲しいと頼み込む。
また、偶然リサイクル工場で出会った幽霊の女の子、小雨との交流。
友達のいなかった未来の周りがいろんな問題も起こりつつ、動き出す…
と言うのが簡単なストーリー。
上映後に監督の大崎章さんと出演していた日高七海さんのトークショーで分かったのが、全部アドリブの即興劇で進行すると言う事。
どおりで所々聞きづらい部分のセリフなんかもあったりしたが、その分生々しいと言うか、妙にリアルなセリフなんかもあったり、たまに呟いたりする言葉が面白かったしてたので納得。
それでも即興劇と聞いて考えると確りと進行していたので、結構感心しましたw
未来役の南沙良さんの役柄はどうしても志野ちゃんに似通るなぁと言う感じはしました。
性格は志野ちゃんよりもかなり前向きですが、それでも内向的で自身の主張が上手ではない。でも純粋で真に秘めた強さを持ってたり。
ラストで自転車に2人乗りするのなんて、志野ちゃんの時のシーンとそっくり。違うのは後ろに座っているのか、前でこいでるのかだけw
シンガー・ソングライターの西山小雨さんが幽霊役で出演してますが、結構好きですね。
歌詞も良いし、歌も良い。
演技もなんとなくホッとする様な感じで、特にちょっとした時の間の呟きとかがなんかツボです♪
未来を演劇部に誘ったナノカが中心でいろんな事が動くし、問題を起こしますが、一番リアルではないかな。自分の夢に正直でチャンスがあれば、頑固になる。ここまでいろんな側面を持った女の子はなかなかいないかも知れませんが、結構良いです。
未来のお母さん役の片岡礼子さんと未来との掛け合いや交流もなんか良いなぁ。
難点はウクレレ弾きの小雨が幽霊だとはラスト近くになるまで分かんなかった事。
なんとなくそうなのかなぁとは思っていましたが、確証が得れたのは上映後のトークショーで監督のお言葉からw
この辺りはもう少し、幽霊だと言う描写がもっと分かりやすかったら良かったかな。
あと、顧問の先生と小雨の関係性が少し取って付けた感じがしなくはないかな。
あと、出ている役者さんは少ないのに、どうしても比重が片寄ってるので、この人要るか?と言う感じもありますw
ちょっといろんなカット割りや転換も荒いかなと。
そこはインディペンデント系の作品ならではと言えますが、それでもそこを直せば良くなるのではと言う部分も多々有りで、でもそう言う部分を全て綺麗に直していくと、作品自体の持つ未完成ながらに原石の様な輝きの良さも消えてしまうかもで…難しいですね。
それでも、荒々しくも良い感じの作品で、高校生達の真夏の一コマを儚く脆く、そして眩しく描かれてます。
前情報が無かったので思いがけない拾い物の感じはします。
そんなにハードルを上げずに、細かい所も寛大な心で観てみたら、なんか良いモノを観た様な気持ちになる作品ですよ♪
bloodtrailさん
コメントありがとうございます。
この作品自体、たまたま観れたと言う感じで、上映前にトークショーがありますと聞き、トークショー後に軽く懇親会的な飲み会をやると聞いたのでですが、懇親会は時間が合わず断念しました。
全て後手後手ですが、なんかタイミングがあって鑑賞して、トークショーを聞けたのはラッキーでした。即興劇には自分もビックリですが、作品の持つ雰囲気はなんか好きですね。
とりあえず予告編見てみますね。
また、お時間があれば覗きに来て下さい。
マツマルさんへ
トークショー???無茶ラッキーじゃないですか!
即興劇だったんだ…どうりで台詞回しがトロかったんですね。合点が行きました。
映画を観た後でYoutubeて予告を見つけたんですが、あれ、ハマります。予告編だけでも沁みます!