「俺の傷を奪わないでくれよスタッフさん・・」コードギアス 復活のルルーシュ 不敗の魔術師さんの映画レビュー(感想・評価)
俺の傷を奪わないでくれよスタッフさん・・
まず、これはこの映画単体の問題じゃなくて劇場版3部作の方の問題でもあるんだけど、シャーリー生存ルートは本当〜にいらない。
当時、多くのファンにショックと涙を与えた激辛展開で賛否両論あったけど、だからこそ多くの人の印象にも残ったわけで。
それを、10年も経ってとっくの昔に皆の中でも整理がついてたのに今更生存させる。それを、より多くの人が観るであろう今作にそのまま繋げる。
正直、再編集劇場版を3まで観た人って、どれぐらいいたんでしょうね。
世界中の多くのファンは私と同じく「え?シャーリーなんで生きてんの?」が気になって映画へ入り込むのに苦労しそうな気が。比較的近年にハマった人なんかはわざわざ再編集版観ないだろうし・・・。
その結果シャーリー自身もキャラとして、いてもいなくてもどうでもいいようなうっすい存在になっちゃってるし。
なんでやったのこんな事・・。
逆に扇の処理は素晴らしかった。
さんざ世話になっておきながら、ちょっとした疑いが生じただけでそれまでの全てを否定して逆ギレ裏切りをかました、しかもルルーシュやディートハルトのようにケジメをつけず、むしろルルーシュの作った平和な世で全てを手に入れるという超胸クソキャラだった扇に、
首相の座を降りさせ、「俺は道を誤った」という、視聴者の大多数が欲しかったであろう言葉を言わせて詫びを入れさせたのは本当に素晴らしかった。わだかまっていた気持ちが昇天しましたw
ずっと焦らしてたルルーシュ復活をオリジナルの監督脚本コンビで満を辞してやる訳だから、よっぽど意外な仕掛けでドーンと来るかと思ったら、復活の理屈はああそうですかって感じ。ルルーシュいきなり出て来るのも肩透かし。ただルルーシュの中身復活から伝家の宝刀「死ね」の流れはやっぱりテンション上がったw
でも意外にも今回オリジナルの部分がかなり面白かった。新ギアス、要はバイツァ・ダストなんだけどwこんなに厄介とは!って感じでルルーシュの知力と反則ギアスのせめぎ合いはワクワクした。これぞコードギアス!
メカデザインもバトルもカッコ良かったし、今度こそちょっと寂しいけど完全に綺麗にオチがついた感じかな。ありがとうコードギアス!