37セカンズのレビュー・感想・評価
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自由と自立への渇望をポップに描く
冒頭の入浴シーンから度肝を抜かれた。あの入りでただの説教臭い映画じゃないことがわかる。
主人公ユマの体の使い方、話し方、全てがリアル。そりゃそうだ。オーディションで選んだ脳性麻痺の障害者なんだから。
話の展開もすごい。マンガ家として利用されてたり、セックスするために女性用の風俗に行ってみたり。結構辛い目にあってた気がするがそんな悲壮感はない。母親の束縛から自由になろうとするユマの姿は本当にキラキラと輝いていた。
そして父親探しからの双子の姉との出会い。「私でよかった」というセリフの重さだ。障害者をピュアな人として描く物語は好きでないが、彼女の優しさに心を打たれた。
なんだろう、扱っているテーマは重いはずなのに、なぜかポップで明るい。前向きな未来を暗示しているいい話だった。とんでもない監督が現れたもんだ。
捨てる神(紙)ありゃ、拾う神(紙)あり 拾ったエロ雑誌が人生を変えるんだ
いとおしい映画に会えました。
ずっと見ていたかった。
4時間ぐらいのロードムービーでも、絶対文句言ったりしません❗
てっきり、分娩室で助産婦さんがあたふたするシーンから始まるドキュメンタリー風映画かと思っていました。上映期間短いし、見逃しそうだなと半ばあきらめておりましたが、新型コロナウィルスのおかげで、参加する会がドタキャンになった為、タイミングよく観れました。
最初からすっぽんボンの母子混浴シーンからはじまったので、あっ、それで。土曜日なのに男の観客ばかりなのか?と早とちり。コスプレ美少女漫画家?の完全影武者で給料適当にピンはねかよ。悪いやっちゃ。みる映画間違えたと思った。
拾ったエロ雑誌が人生をいい方に変えるキッカケになるとは。普通、悪いことしか起きないでしょう。変な請求書きたり、怖い電話来たり。
まさに 捨てる神(紙)ありゃ、拾う神(紙)あり。
ついでに、渡る世間に鬼はなし。
志強固なれば、車イスは最強の戦車。
夜景やネオンの使い方がきれいでしたね。音響も良かったです。
あんなに親切なポン引きさんいるんかいなと思ったけれど。
ラブホのエレベーター故障はやはりハードル高すぎる。私にとって電動車イスの不便さをもっとも身近に理解した瞬間でした(恥)
だが、
そこにあらわれたのは、
如何にもヤバそうな二人。
渡辺真紀子は般若か?女神か?マーベルか?
佳山明さんはあんまりあわててなかったけれど、こっちは状況がなかなか掴めなかった。車椅子のやくざと女がわざわざラブホ使う?等々。
旨い見せ方。
スーパーイケメン介護支援員とスーパー美熟女派遣部隊最高だなぁ。羨まし過ぎる❗
お金いくらかかるのか?だけが気になった。介護保険は使えるのか?
でも、過保護の親に見つからずにオナニーするのは大変だなぁ。
これは障害者も健常者も一緒か?
佳山明様、魅力的でした。
脇役も完璧。わりぃ~萩山みのり様を含めて。まぁ、彼女、ちっちいから、佳山明さんとのバランスが絵的にも良かったですけど。
子はカスガイって言うけれど、こういう夫婦の離れ方もあるんだなあ。わかる分かる。もちろん、母親の必死さ、さびしさも染みました。
あの絵ハガキは泣ける❗効果抜群でした。
尾美としのり様が、てっきり、お父さんかと思ったら、裏切られ、ステキな後半へ。
37セカンド 題もいいですね。
いいえ私は双子座のオンナ~🎵
鼻歌まじりで、湿っぽい雨上がりの○○銀座を抜けて帰りました。
まんまん満足でした。
「薄情けなら掛けないほうがまし」(ユーミンのお言葉)
母親は人形作り、父親はユマに届いた葉書を見る限り画家?。両親の芸術的才能はユマが受け継いだようだ。映画としては、ユマが家出するところまでは、①母親の過保護の重たさへの反発、②自分の才能を利用しているだけの友人への複雑な想い、③自分のオリジナルな絵を描くために体験したことのない世界へ一歩を踏み出す勇気等々、かなり丹念に描いていて感心させられるのに、家出中に父親を探しに行く下りからはあれよあれよとタイまで行ってしまい、かなり粗い流れになってしまって駆け足感が否めない。。同時に、一緒に行ってくれるのは良いが介護師の男の子は自分の仕事はほっといて良いの?パスポートはどうしたの?あんなに過保護な母親が電話一本だけで何もせずに待っている筈はないだろう?…とかなりリアリティーがない話になってしまったのも残念。ただ最後に突然双子の姉の存在がわかったことで、実は脳性マヒで生まれたマユを育てることでもう一人の娘を手放すという選択をした哀しみを抱えて生きてきたこと、それ故にいつの間にか無自覚な過保護ママになっていたことがわかってきて、母親像に深みが増した。渡辺真紀子は、「風の電話」では余り実力はわからなかったが、ここでは役も良かったが腰のすわった演技を見せて大変宜しい。概して周りの女優陣がヒロインの素人の女の子から良い演技を引き出すべく皆が好演。一方、顔見せ程度の尾美としのり(おっちゃんになったなぁ)はともかく、男優陣は存在感なく同行する介護師の男の子の内面描写もなく物足りない。マユは落ち込んだり失望したりもするが、ともかく自分の求めるもの、目指すものをハッキリと見据えて常に前向きなのが良い。
良い映画だと思います
もし、これがドキュメンタリーならば凄く感動したでしょう。
いえ、実際感動しました。ユマ(佳山明さん)の前向きな姿、笑顔、体当たりの演技も自然で好感が持てました。
最初の入浴シーンは衝撃でした。障がいを持つとはこういうことなのか。若い女の子が入浴を介助してもらうなんて辛いだろうな。たとえ母親でも。自分のプライバシーが守れないんだ。他の子みたいにマッサージしたりとか半身浴とかしたいかも知れないのに・・・
観ていくと、本当は自分で出来る事もあるのに、母親が世話を焼き過ぎるのだとわかってきます。
解らなかったのは、見せる必要が無いところまで見せたこと。どうして配慮しないのか。いやらしいとは思わなかったけど、何で?と思いました。
なぜかアダルト漫画とか、大人の世界を知るために夜の繁華街へ、とかの展開は、ごめんなさい、私は好きではありません。
それでも、良い映画。知らない世界へ出て行って、素敵な人たちに出会う。明るい映像と清々しいラストがとても良かったです。これからは、お母さんには最低限のお手伝いだけにしてもらって、ユマちゃんは一人でお風呂に入るんですね、きっと。
《一歩踏み出す勇気 ヒロインズ・ジャーニー》
脳性麻痺で車椅子ユーザーで漫画家志望の23歳女性が、
エロ漫画雑誌を拾うことで、多くの仲間に出会い、
知らなかった世界を知り、旅をすることで成長し、
日常に戻った後、生活が輝き始める…というお話。
まさか「エロ漫画雑誌」が人生を変えるきっかけになるなんて、
誰もが想像しないだろう。
どこにきっかけがあるか、キーパーソンがいるか、そんなことは分からない。
「直感」を信じて『一歩踏み出す勇気』を持つことで手にすることができる。
見事なまでの「ヒーローズ・ジャーニー」である。
障がい者のお涙頂戴の話ではなく、誰もが旅に出ることができるということを教えてくれる。
#37Seconds
#ヒーローズジャーニー
#一歩踏み出す勇気
身体に障害を抱えていても、心はどんな健常者よりも明るく輝くことができる。そう語りかけてくるお話です。
昨年から障害者を扱った作品を何本か観てきたので
この作品も観ておこうかなというくらいの気持ちで鑑賞。
という感じで何気なしに観た作品だったのですが、思った以上に
心に残る というか
心を揺さぶられる作品でした。
「障害を持った娘を守らねば」
娘を箱に入れて守り続けようとする母。
「本当はやればできるのよ」
母に自分の想いが届かないことに苛立つヒロイン。
障害を持った娘とその母。
この二人を中心に進むお話のひとつ一つが息づいていました。
話の進み方もとても自然で
気がついたらもうエンディングでした。
☆
すごく記憶に残ったシーン
存在も知らなかった「双子の姉」との出会いの後に
主人公がベッドに横になってつぶやく一言。
「わたしで良かった」
生まれて来る順番が逆だったら、障害を抱えるのは
姉のほうだったかもしれない。
そう知った夜に、口から出たセリフ
「わたしで良かった」
なんという一言なのか。
何かこう救われたような、ほっとした気持ちになりました。
主人公にもし出会えたら
「あなたを知る事ができて良かった」
そう声をかけようと思います。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
良い映画
映画やし(現実は厳しいと思うし終盤の展開はあり得ないと思う)
けど泣いてしもた。
殻を破るって大変やね、、
全部 自分次第なんやね、、
ユマ役の子に拍手を送りたいです。(皆さん良かった)
序盤の行動力発揮が良かった!!
海外展開を意識して、東京の風景がクリアに撮れていました。母親の締め付けと勤務先のパワハラ(どちらもいかにも日本的)の中、抜群の行動力を発揮していく序盤はこれは凄いと面白かったです。しかし全部上手く行きますし、嫌な人も半分はいるはずなのに出会う人々も皆さん温かいので、かなり薄く緩く感じてつまらなく思い始めました。何故かそばにいる大東、初めて会ったおっさんが突然姉の居場所を言う、そしてタイロケ(要るのか)と中盤以降は作者が変わったのかと強い違和感を感じました。また、入浴介助や電車から降りる描写はそれぞれ出だしの一回だけで、後は常に身綺麗にしてあちこち遊びに出掛けたり、長距離ドライブも楽勝なので、制作者が面倒臭いから介助シーンは全部カットだと感じているのがはっきりと伝わりました。序盤の独自性と接地感が良かっただけに、後はファンタジー化して薄過ぎて尻すぼみに感じました。以上の理由で、「私で良かった」という台詞も共感させるにはまだまだ描写が薄く、言わされている感が強かったです。
ジュブナイル
そこから一歩も動かないのなら
君は「侮辱された人間」だ
そこから一歩歩き出せたら
君は「負けなかった人間」だ
怖いとは言うべきじゃないな
辛いとは言うべきじゃないな
どうせ誰も助けてくれない
それを分かって始めたんだろう
誇り高き少年少女
それでも曲げぬ自分の意志を
未だ枯れない表現欲と
無謀さを武器に駆ける浮世
君が君で居られる理由が
失くしちゃいけない 唯一存在意義なんだ
ここに讃えよ 愚かなジュブナイル
最後の最後に 笑えたらそれでいいんだよ
物語は始まったばかりだ
amazarashi / ジュブナイル より~
ある女性が遅めの反抗期を迎えるお話。
でも、彼女はどうしようもない
ハンディキャップを背負っている
それを自分以外のヒトに
あたったり、押し付けたりはしない。
苦い思い出も語らない。
すべてを引き受けることを
こころに秘めた実存主義者のようだ。
彼女はつよい人間だ。負けなかった人間だ。
彼女の好奇心が、行動力が、表現力が、
その高潔なこころが
彼女自身をかたちづくっている。
…そんな彼女の姿が
健常者であるわたしたちの
背中を強く押してくれる。
彼女が唯一、感情をぶつけことのできる母親…
母親の心情を察するにあまりある
愛情にも胸を打たれました…
よくぞ、取り上げにくいこの題材を
さすが、NHKは取り組んでくれました。
わずか「37秒」の時間で
引かれてしまう生命のボーダー…
当たり前に生きている奇跡に、
五体満足に産んでくれた母親に、ありがとう!
切なくて、感動して、赤裸々で、ズコーン!と来る凄い作品です♪
いろんな映画を観てるとたまに好き嫌いは別として、ズコーンと来る作品や突拍子もない変な作品に当たる時がありますが、琴線に触れる所か、琴線を揺さぶられる作品は割りと希で、そんな作品は求めてもそんなに在る訳でもない。
好みもあるし、タイミングもありますが、この作品は全くのノーマークながら、所謂ズコーンと来る作品との評判で期待値を上げて鑑賞しました。
で、感想と言うと…ズコーンと来た。
良い作品かと言うと良い作品。
感動するかと言えば感動する。
でも、インパクトもあるし、いろんな部分で赤裸々。いろんな衝撃的な所も踏まえて、いろんな事を訴えかけてくる。
総じて凄い作品かなと。
脳性麻痺の障害を持った主人公のユマの赤裸々かつ等身大の物語で成長物語でもあり冒険物語。
でも、いろんな事にインパクトがありつつも中盤から胸がキリキリと締め付けられる様な切なさが胸を打つ。
涙が溢れると言うよりも心の涙が滲み出る様な感覚でしょうか。
でも単にお涙ちょうだい物でない所が凄いかなと。
ユマが思い描く事。
それは別に特別な事ではなく、普遍的な事。
漫画家になりたい。それもちょっとエッチな作品の漫画家。出版社に連絡して持ち込みをするがエッチの経験がない事からリアリティーが無いと言われる。
で、いろんな経験をする為にいろんな事に飛び込んで、いろんな人と出会う。
文字で書くとたいした事で無い様な事でもスクリーンを通じて、それだけではない事が分かる。
普通は他人に見られたくないちょっと恥ずかしい部分が一杯。でも、障害を持つ事で何処か他人に見られなければ成立しなかったりして赤裸々。
それだけでもなんか凄いし、なんか偉い感じがする。
ユマを演じる佳山明さんは本職の女優さんではないんですが、物凄い体当たりで演んじられてる。
佳山明 = 貴田ユマかも知れないけど、彼女の持つ心の叫びが切なくいとおしく問い掛けてくる。
障害を持つ主人公を障害を持つ女性に演じてもらう事でリアリティーを追求する以上の何かを求めたHIKARI監督は物凄い監督で物凄いプロデューサーなのかも知れない。
この作品の良い部分は出てくる人達に悪い人はいない事。
強いて言うなら、萩原みのりさん演じるヤサカぐらい。でもヤサカですら、悪い人ではなくて、少し自分に正直で自分自身が優先なだけ。
でも、それは特に珍しい訳でもなく、自分優先は多かれ少なかれ皆にある訳でそれが少し誇張して描かれているだけ。
ユマのお母さんだって、娘可愛さから来るちょっと過剰に感じる愛情からな訳で障害を持つ娘が心配なのは至極普通。
奥野瑛太さん演じる出張ホストだって、仕事であるが普通に優しい。
渡辺真起子さん演じる舞が素敵♪
ユマを偏見を持たずに接していて、それでいて等身大。
懐が深くて姉御肌。オープンな性格が物語に爽やかな風を吹かせてくれている。
大東駿介さん演じる俊哉が何処までも優しくて、かと言ってユマに特別な感情を持ってる訳でも無いのが逆にちょっと難しい。俊哉の見返りを求めない献身的な愛情は何処にあるのかが少し悩みます。
板谷由夏さん演じるエロ漫画雑誌の編集長の藤本が良い感じ♪
最初は冷たく見えても、ラストのあの距離の取り方は有能な編集者で大人の女性。
障害を持つ人が虐げられる描写はやっぱり観ていても心が痛い。
だから、出会う人達は終始優しい人達であって欲しい。
勿論、物語を面白くする為の演出として、嫌なキャラクターも必要と言うのは分かるけど、物語を面白くする為だけにそういった演出をするのはやっぱり嫌。
そう考えると、ユマがいろんな事を行動して「微笑みの国」タイに行くのは出来すぎかも知れないけど、なんか必然な感じもしました。
家出したまんまでタイに行くのに対して、パスポートはどうしたの?と言うツッコミはご愛嬌w
ラストも良いんですよね。
とにかく未来に向かう光が眩しく感じる。
“落ち込んでたらアカン。頑張らなアカン。楽しまなアカン。”と言ってくれてる感じですw
タイトルにもある37秒がその後の人生を決定付けたかも知れないけど、ユマは別れた双子の姉に気遣う“私で良かった”は台詞にしてもなかなか口に出来ない言葉かと思うからこそ、胸がキリキリと切ない。
障害を持った人を周囲は腫れ物に触る様に扱う事がありますが、それは決して差別でもなく、周囲の人の気遣いでもあり、どう接したら正解なのかが分からないと言うのが正直な所かと思います。
勿論、どうしたら良いかに正解が無いからこそ、この作品は大事な事を教えてくれたかと思います。
この作品をテレビのドキュメントやドラマで見るとまた違った感想を持つかと思いますが、映画作品として劇場で鑑賞出来たのがなんか嬉しい。
やっぱり映画って良いなぁとしみじみ思います。
いろんな感想があるかと思いますが、個人的にはズコーン!と来ながらもお薦めの作品です。
タオルハンカチをご用意下さいm(__)m
泣けます‼とにかく泣ける。
必ずタオルハンカチをご用意の上でご鑑賞下さいm(__)m
障害があることは自体は悲しいことではないと思うが、それによって自由に生きられないことが、悲しい。
母親は、手足が自由に動かせない障害のある娘を守りたい一心で過保護極まりない。着替えやお風呂は全て手伝う。
娘のユマは電動車椅子で外に出掛けるし、親友の漫画家のゴーストライターをしていてちゃんと稼ぎもある。
声も小さく控え目ではあるが、23歳の女の子として普通に(これがとても難しいのだが)オシャレしたいし恋愛や性にも興味がある。
ある日親友の漫画家から無視され少しだけユマは傷付く。
ゴーストライターではなく、自分の名前で作品を世に送り出したくなったユマは、ある出版社にアダルト作品を持ち込むが、撃沈。理由は本当に経験が無いことを描いても、いい漫画は描けない。この女性編集長がとてもカッコイイ。障害があるユマを可哀想と思わないで、一人の人間として見ている。だからオブラートに包まずハッキリとユマに性体験はあるのか?訊ねる。もちろん経験の無いユマは、恥ずかしくて諦めるのかと思いきや、経験しよう!と考える。なんという、ポジティブさ。そして色々あって舞さんという不思議な女性と出会う。怪しいお仕事で若干ぶっ飛んだファッション、姉御肌の彼女もまた、ユマを人として扱ってくれる。どうして車椅子のユマがラブホに一人で居るのか?訊ねないけど、察してくれる。母の束縛から逃れようと家出したユマに居所を与え、気がすんだら母親に連絡するように諭す。知り合いにこんなお姉さんがいたら幸せだよね。
後半はロードムービー。知らされていなかった事も明らかになり、でもユマは怒ることなく受け入れていく。『自分でよかった』一人の人間として素晴らしいと思う。
母の愛が痛いほど解る映画でもあります。
衝撃!!なんと、あのシーンは実在の人物!!
映画を見た後公式サイトを見て、衝撃の事実に心が震えました。
素晴らしい映画です。
邦画界を揺るがすのではないでしょうか。
物語クライマックス部分、なぜタイ?なぜ、生き別れの双子の姉?って思っていました。
色々なレビューでも、ちょっと展開が大げさとか書かれていたし、私も少しそうかな?と感じていたのですが、後から公式サイトのプロダクションノートを見ました。
なんと、あの設定は、主演の佳山明さんに本当に実在する方なんですね!!しかもタイで学校教師をされているというのも本当だとか・・!
しかも本当にお姉さんは健常者らしいですね。。!
納得しました。
多少の脚色もあるでしょうが、佳山明さん自身の境遇だったのですね。だからそこまでリアリティを追求するためにその境遇を映画に追加したのでしょう。だから彼女はあそこまで魂のこもった演技ができたのでしょう。いやあ・・監督あっぱれです。
納得しました。
NHKドラマ版で描かれていた大東さんがなぜ彼女にあれだけ献身的なのかということが少しわかるような彼が抱えている闇の部分のシーンと、
まいさんが風俗嬢を始めた理由、それが描かれていなかったのが残念です・・尺の問題だったのでしょう。
ぜひみなさんそちらも観ていただきたいですね。
あとはパスポートかな?こっそりお家にとりに帰った、もしくはパスポート作成にかかる8日間色々あったんだよーっていうことにしておきましょう。笑
それ以外は文句の付け所のない作品。
魂が震える素晴らしい映画です。
映画界を揺るがしましたね。
素晴らしいロードムービー
障害を持つ女性のお話なんですが、冒頭のシーンでお母さんが主人公で娘の服を脱がせてお風呂に入れるのですが、いきなり全裸にさせます。リアルな日常生活のリアルな裸体。この映画はなんか違うぞ!って予感しました。案の定、漫画家のアシスタントしてるんですが実情はゴーストライターでコスプレイヤー崩れの友人の女に搾取されまくってます。担当編集者に原稿見せたら先生の作品と似てるのでダメといわれ、友達の先生からは勝手に原稿見せたので怒られて脅されて、、。
女性編集者から言われた一言をきっかけに、はじけまくる主人公が痛快です。身障者の恋愛と性のロードムービーです。本当に脳性麻痺の佳山明さんが素晴らしいです。心が美しく優しい好奇心旺盛な素敵な女性を自然に演じてます。他にも出てくる人がみんな素晴らしいお芝居でとても良かったです。東京の都会の景色や夜景、タイののどかな景色とか本当に素晴らしいです。
日本映画史に残るようなひとこと、と言っても過言ではない
でも、私で良かった……。
『風の電話』は少女が語らないこと(語る相手を永遠に失ってしまったこと)で、観る者自身の心の中に多くの重いテーマについて、何かをもたらしていた。
それに対して、ユマは全身で語る。ユマの生きる世界には知りたいこと、伝えたいことがたくさんあるのだ。
母の思い遣りと献身がユマにとっては世界を狭めてしまう皮肉。あれっ?このような親子関係って障害があってもなくてもどこにでもありますよね⁈
この映画の凄いところは、ちょっと一般的ではない人たちや環境の中の話のように見せかけておきながら、実は誰もが日常の中で経験するようなある意味で普遍的な〝後ろめたさ〟を描いて見せていること。
例えば、タイの姉が、率直に打ち明けた〝怖さ〟。
それに近い感覚は誰でも一度ならず感じたことがあるはずです。身近に存在する障害のある方だけでなく、職場や学校で周囲から差別的な扱いを受けている人と関わりを持つことに対する漠然とした不安やこわさ。
誰もが、いつかどこかで抱えた後ろめたさを、冒頭のユマの一言が救ってくれるのです。
亡くなった父の思いや初めて会った姉の率直さ。
何よりも自分のことを人生の最優先にして生きている母の思い。
それを受け止める自分という存在が一種の〝ギフト〟のように思えたのではないでしょうか。
勿論、なぜ私が?なぜ私なの?という思いもあるはずです。でも理屈じゃないんですね、きっと。
もし、順番が逆だったら、あんな姉に出会えなかったし、こんな母の思いを受け取れなかった。
あんな姉とこんな母がいない世界より、今の世界の方がどれだけ素晴らしいか。
日本の映画史に残るような〝肯定〟のことばだと思いました。
自立の難しさと尊さ。
主人公ゆまちゃんが小さな世界から抜け出して、自立していく姿が美しかった。親からの自立、女性としての自立、障がい者としての自立。その過程はもちろん楽ではなくて、たくさん傷つき、失敗するけど、それでも、自分の好きな服を着て、好きなときに好きな人に会って、好きな仕事をして生きていくことはかけがえのない、尊いものだなと、ゆまちゃんに改めて教えてもらった気がします。
冒頭、お母さんにお風呂に入れてもらっているシーンが衝撃的。このお母さんの中ではゆまちゃんは小さい子どものままで止まってしまっている。だから大人の女性になっていくのに戸惑ってしまうんだなあ。。
そこからもっと重苦しい展開を想像してしまいましたが、私の想像をはるかに超えて、軽やかに世界に飛び出していったゆまちゃん。まさかタイにまでいくなんて…!
Disability is a state of mind.
良いとされるものに邪魔をしたくなる…好事魔多し
NHK-BS・国際共同制作バリバラドラマとして劇場公開版とは少し内容を変更して再放映化されたものを見ようとした...しかし、個人的に障碍者に対する潜在的差別心が強いためか、直視することが出来ず断念...でも後日改めてNetflix版を視聴。またHIKARI監督が携わった”A Better Tomorrow (2013)”と” Robo Saints (2015)”の2本のショート・フイルムも同時に鑑賞。特に”A Better Tomorrow”は、トヨタ・レクサスのコマーシャル用に撮影されたのかも知れないが、完成度が高く、また本作でも取り入れられているアニメと実写の融合している表現も使用されていた。個人的には1981年公開の日本映画「典子は、今」と同じ障碍者を描いていることによる共通部分だけでなく、ストーリーの進行具合と構成・起承転結についても似ているように感じる。「典子は、今」の松山善三監督。色眼鏡で見る性格のものにとっては、この人はソシオパス的要素のある方と言える。もうなくなっているのでこれ以上、ツバをかけるようなことはしたくないので....当時のサリドマイド児として生まれた方の半生をセミ・ドキュメンタリー風に描いた映画で本作のように海外での評価が高く、しかも海外の賞を取っているだけでなく文部省や身体障害者の団体からも推薦を受けていた。
PG-12という表現の枠では収まらない、つまり主人公のヌードであったり、アダルトグッズの露骨な描写であったり、と...そこまで見せる必要があるのか?やり過ぎ感が否めないのではないのか?...ということを言いたくなる。前出の「典子は、今」でも執拗に彼女が足で起用に食事をしたり、筆で習字をしたりと...しつこすぎる。この映画では身障者のヌードを見せるシーンであり、「典子は、今」では母親役の渡辺美佐子が主人公典子の足を拭いたタオルで次の瞬間、自分の顔を何気なく拭くシーンにあたる。
そして極めつけは、父親の不在。
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