「人生は悲喜劇」37セカンズ Jun Tanakaさんの映画レビュー(感想・評価)
人生は悲喜劇
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人生は、喜劇だ。たとえ悲劇であっても、振り返ってみると皆喜劇に思えてくる。そんなハッピーな気持ちにさせる作品だ。
傍目から見ると、障害者は、健常者に支えられていると思いがちだが、お互いに支え合って生きている。前半は障害者マユの混迷する姿を描いていく。しかし、後半になるとマユの自分探しにステージが移る。それは同時に、健常者の母親の自分探しでもある。
マユは顔も知らない父を訪ね、父の死、双子の姉の存在を知る。自分探しは、自分のルーツを知ることで、今の自分を見つけることができる。そして、彼女がその旅を終えて、自分の進むべき道が見えてきたとき、か細い声の自信なさげな以前の態度とはうって変わって、頼もしいばかりに脱皮する。彼女の力強さに感動しないではいられない。
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