「ヒーローとしての自立を描いた青春と成長の物語」スパイダーマン ファー・フロム・ホーム アルタイルさんの映画レビュー(感想・評価)
ヒーローとしての自立を描いた青春と成長の物語
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『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』は、ピーター・パーカーの成長を見事に描ききったMCU屈指の青春ヒーロー映画です。『エンドゲーム』直後という重いタイミングを引き継ぎながらも、明るさとユーモアを絶妙にブレンドし、観客をぐいぐい引き込んでくれます。
最大の見どころは、ミステリオという異色のヴィランの登場。演じるジェイク・ジレンホールの怪演が光り、映像と心理描写を融合させた幻覚シーンはまさに圧巻。「ヒーローとは何か?」という問いを、ヴィランとの対峙の中でピーター自身が掘り下げていく展開が非常にドラマティックでした。
また、MJとの恋愛模様や、クラスメイトたちとのヨーロッパ旅行という高校生らしいエピソードもふんだんに盛り込まれ、ティーン映画としても非常に魅力的。トム・ホランドの演技はさらに成熟し、**「アイアンマンなき時代のスパイダーマン像」**を確立した印象です。
エンドクレジット後のサプライズも衝撃的で、次回作への期待を爆発させるには十分すぎる展開。「ホーム」シリーズの中では最もバランスが取れており、MCUファンにもスパイダーマンファンにも強く勧められる一作です。
ほんのわずかにテンポが乱れる場面があったため満点はつけませんが、評価は4.5。文句なしの名作ヒーロー映画。
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