「エンドゲーム後の世界」スパイダーマン ファー・フロム・ホーム きーとろさんの映画レビュー(感想・評価)
エンドゲーム後の世界
しょっぱなから訃報のニュースで、わかってはいても悲しくなってしまいました。壁のアイアンマンのアートやら、どこへ行ってもトニーの名残があるのが印象的でした。偉大なヒーローだったんだよなあと改めて感じさせられて…ピーターも辛そうでしたが、観てる方もだいぶしんどかったです。
そして極めつけはE.D.I.T.H.(イーディス)ですよ!「Even Dead I’m The Hero」って…最高すぎませんか。大好き。
スーツのカスタマイズするシーンとかもグッときますよね。後継者なんだなって。それとなくアーティスト名間違えてるのもピーターらしくてグッド。
幻術の映像が凝っていて面白かったです。マーベルはいつも素晴らしい映像を作ってくれるけれど、本作は特に今までになかった映像に感じました。次々と流れ込んでくるようなスピード感も凄かったですし、ちょっとホラーっぽい演出だったり。
ストーリーも一筋縄ではいかないので、ドキドキできて見応えがありました。スパイダーマンは前作をみるに、なんとなくストレートな話の運びになるのかなと思っていたのですが、そんなことはなく!とても楽しめました。少し恋愛要素がうっとうしくもありましたが…。ピーターがMJをそんなに好きになってるイメージなかったのですが…。
エンドゲームでも並行世界の存在がほのめかされていたところに、特に並行世界のイメージが強いスパイダーマンが主役である本作。そして異世界から来たと噂のミステリオの登場。「なるほど、フェーズ4へ向けて世界観を拡大するんだな?ほほーう…」なんて通ぶっていたら…予想を覆す展開に完全にやられました。個人的には並行世界要素が強すぎると現実味が削がれてしまって苦手なのもあり、良かったと思います。
そこで言うと本作は今時のドローンが出てきたり、ミステリオが仕掛けた内容なんかも現実とリンクしている感が強くて好きでした。
過去の映像のちょっとしたシーンから敵の紹介をしていくのは面白かったですね。乾杯していく様子も印象的でした。
ジェイクギレンホールの演技も良かったですね。『プリズナーズ』を観てから気になる俳優さんの一人です。
前半のいいお兄さんっぷりからの豹変具合、素敵でした。しかし、結局みんなが求めるヒーローになったところで何がしたかったのか、私にはわかりませんでした。仲間や最後のピーターへの対応からしてあまりいい印象は受けませんでしたが。世界を征服したかったのか、自分の力を証明したかっただけなのか…。
ジェイクギレンホール自身はもちろん、ミステリオのあの水晶玉みたいな頭とかデザインも好きだったんですけどね…本作以降は登場しないのかと思うとちょっと残念です。
いつものおまけも衝撃的な内容でしたね!今回のフューリーがちょっとお間抜けだったことにも納得できました。
エンドゲーム後の世界の様子や後日談としても本作はとても楽しめました。また今後が楽しみになる終わり方をしてくれたので、期待したいと思います。