「『T2』is back!」ターミネーター ニュー・フェイト コータローさんの映画レビュー(感想・評価)
『T2』is back!
ジェームズ・キャメロン監督が制作に復帰、『T2』の正当な続編という触れ込みなだけあってテイストは3~5作目とはだいぶ変わった感はありますし、シュワちゃんはもちろん、オリジナルのサラ・コナー役であるリンダ・ハミルトンがなんと28年ぶりに復活し当時話題となった記憶があります。
とにかく『ターミネーター』は大好きなので、今までのシリーズも違和感を感じたこともありながらもそれなりに楽しんで観てきましたが、中でも本作は特に楽しめた感はあります。
前半のカーアクションの凄さでドキドキしたあの頃に一気に引き戻されます。
REV-9もグレースもいわゆる「ターミネーター顔」じゃないので(グレースは強化人間なので当り前ですが…)最初違和感を感じました。特にREV-9は知り合いにメチャ似てる人がいる上に表情を変えたりするので途中まで知り合いにしか見えず、没入するのにちょっと邪魔されましたが、グレースも完璧ではなく薬が必要だったりする設定は人間感を残していて良かったと思います。
スカイネットをサラが破壊した結果T-800に自由をもたらし、まるで人間のような生活を送っていましたが、出発の際にグラサンをかけようとして一瞬止まり結局かけなかったのは、もうターミネーターじゃないという自分への意思表示だったのでしょうか?
それでもその後、飛行機の中、水中とハチャメチャと言っていいほどのアクションが続きいい意味でドキドキさせられました。
相当ざっくり言ってしまえば、技術力の進化のもとキャストを変えて『T2』を焼き直した感が個人的には否めない感じですが、やっぱりドキドキしてしまうのは大好きだということでしょう。
失礼ながら…当時のシャープさやキレが無くなり皺だらけになっても、貫禄たっぷりに登場・活躍するシュワちゃんやリンダを観ていると、人としてのパワーを感じるし元気をもらえます。彼らと同じように歳を重ねた自分もそうでありたいと。