フレームアームズ・ガール きゃっきゃうふふなワンダーランドのレビュー・感想・評価
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テレビ版視聴者向けのコメンタリー映画
テレビ版をベースに編集し、記録映像としてキャラクターの感想と共に楽しむコメンタリー形式の映画です。
キャラクターの感想が入る場合、テレビ版で流れていた映像は音量を下げられ、大きくは聞こえないので、初めて見る方には向かないかも知れません。
また、キャラクターの話題に合わせ次々と回想が流されるため、1話の映像が流れて次は二話……という風に進んでいくわけではありません。
戦闘、日常シーン共に追加シーンがひっそりと差し込まれたりしていて、微妙に流れが変わっていたりもします。(※主に、テレビ版で出落ちすぎたりした部分でした。もしかしたら尺の都合で削られたりしたシーンなのかも知れませんが、その真偽は図りかねます)
キャラクターソングなども追加され、本編には未登場のプラキットからもチョイ役で出てくるなど、二期への期待もさせる引きでした。
……俺達の財布はいくら壊しても良いので、グライフェンちゃんをメイン級に据えた二期オナシャス!
視聴者への感謝が形となった経験型作品
劇中の轟雷の台詞にその答えが示され、そしてそれは私のこの映画に対する思いに重なります。
「感情は学習するものじゃなく、経験するもの」
この映画を単体の映画作品として評価するのは私には難しいです。(雑な総集編というのは、筋書きを説明する上では間違っていないでしょう)
しかし、前作テレビシリーズを視聴し好ましく感じた私にとっては、この映画は心を動かされ癒やされる素晴らしいものでした。
この映画の趣旨は、単純に、キャラクター達から視聴者(マスター)への感謝を形にしたものです。
かつて、FAGという商業作品群にこめられた人々の思いがテレビアニメという形をとって表現され、それを応援した視聴者へ、今回改めて感謝を伝えるために、副音声と編集映像と歌とが織り込まれた、視聴者のための映画でした。
感謝の表現方法は決して上手くありません。というよりも本当に素直に直接的に、ありがとうを伝えているだけでした。しかしそれがFAGらしさ、好ましさだと私は感じました。
冒頭の感情についての話に戻りますが、元のテレビアニメ作品の内容は、FAGというホビーロボット製品である豪雷が、女子高生あおの元に届き、共同生活を通じて感情を一つずつ学んでいく、という筋書きでした。性格が違う仲間のFAGも集い、賑やかに平和に楽しそうに暮らしていたところに、異なる製造意図をもって造られたFAGフレズベルクが投げ込まれ、問いかけが生じます。ロボット製品に人間のような感情を持たせることが必要か、それとも感情に拘泥するのは愚かな行為であり、製品にとってはただ高められた性能と実績こそが重要であるのか、と。
SF作品としてはもはや問われつくした人道的価値観の再確認かもしれません。しかしホビー製品であるFAGは現在も進化を続けており、その進化の先には何を設定されているのかという観点からは、この問いかけは重要かもしれません。それは製品を購買する消費者である私たちの選択を問うものでもあります。私としては、FAGのようなかわいく格好良く、生活の中に潤いをもたらしてくれる作品に対しては、何よりもまず人間の感情への理解と共感を求めます。
ところで、映画を見に来る人たちは何のためにその映画を見るのでしょうか。毎日ひたすら、面白く、興奮する、表現が素晴らしい、次世代に残るような傑作映画をいち早く発見するために来るのかもしれません。一方で、今回私がこの映画を見ようと思ったときのように、日々の迷い、疲れ、不安から立ち直るためのきっかけが欲しかったりするのかもしれません。
前者は学習型、後者は経験型とすれば、この映画は間違いなく経験型でした。表現そのものは拙くとも、効能効率は度外視して、視聴者自身の感情に寄り添ってくれるものでした。そのため万人向けではもちろんありません。しかしFAGを好きでいる人に向けてはきわめてマッチする作品であったと思います。
ファンの一員として個人的には良かったと思う
他のレビューではあまり評価はよくないが、個人としては良かったと思う
※前提としてこの映画はアニメを一通り見てから鑑賞するべき
(タイトルとは別に「これはFAガール達と思い出を振り返る物語」と書かれている)
自分は「思い出を振り返る」という言葉からあまり新しいストーリー(劇場版ストーリー等)はないと予想していたため、さほどガッカリ感はなかった。映画館でみるOP、新規楽曲等はファンとして鳥肌が立った
何より、このフレームアームズ・ガールが元々プラモだけで設定も何もない所から始まり、そこからアニメ、劇場版まで来たことはすごいと思う
そんな事を考えつつ映画を見るととても充実した映画鑑賞ができた
イノセンティア(声あり)、グライフェン、スティレットXF-3、ゼルフィカールが映画の最後のほうに出ていたしアニメ二期も十分ありえる作品だし、今後のコトブキヤに期待したい
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