グッバイ・クリストファー・ロビンのレビュー・感想・評価
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A.Aミルンの息子クリストファーとくまのプーさんが描かれるまで、そ...
A.Aミルンの息子クリストファーとくまのプーさんが描かれるまで、そしてその後のお話。
息子の僕のお話から始まったプーさんは多くの人々に愛されることに、けれど子供の寂しさが増してしまうことに。
成功の影に悲しい親子の現実があったこと、けれどそのお話で多く人々が幸せな気持ちになっている現実、なんとも複雑。
けれど、くまのプーさんが完成するまで、息子との森での交流の映像はまるで動いている絵本を見ているようで素敵だった。そして作者が戦争で受けた心の傷をも癒す素敵な親子の時間だったんだろうなと癒されました。
親の責務
くまのプーさんの作者が、どうやって作品を作り上げたかが描かれます。
初めて子供との関係を知ったのでびっくりでした。
中盤までは、ヌーとビリーが主人公でした。
子を持つ親として少し考えさせられました。
サイモン・カーティスらしい演出
個人評価:3.8
何もしない事で忙しいプーさんのライフスタイル哲学は、戦争に明け暮れ、本当にしたい事を見失った世の中に向けての作品という事を本作を通して教えられる。
実際のクリストファー・ロビンは、プーさんの物語とは真逆の幼少期を送っており、幼くして大人になる事を強いられており、その成長と父子との愛情のカタチを描いている。
実在の人物の物語をサイモン・カーティスらしい演出で、とても丁寧で穏やかに描いた好感のもてる作品。
人々を癒すためのプーさん
原作本の挿絵に出てくるシーンが沢山あります。クリストファーロビンがプー達とお茶をしているシーンなんて可愛い過ぎる。プーと大人になった僕はディズニー映画なので楽しく観れましたが、そんな軽い気持ちで観ていると、実は素晴らしい原作の裏には辛い現実があり、打ちのめされてしまいました。手紙が来た時はもう絶望的でこの辛いままで終わるのかと悲しくなりましたが、ラストは救いがあって良かった。プーさんが人々を癒してきた事に変わりはありません。
田舎に引っ越したい
「くまのプーさん」の生みの親であるA・A・ミルンと、実の息子であり、童話の主人公であるクリストファー・ロビンとの親子関係を軸に、いかにして「くまのプーさん」が生まれたかを知ることのできる、ファンにはたまらない一作だと思います。
第一次世界大戦を体験したことで、作家としてのあり方に疑問を抱き、仕事が手につかなくなったミルン。平静を求めて田舎へと引っ越すも、やはりすぐには気持ちの切り替えもままならず、それが原因で夫婦関係がこじれ、妻が出ていき、さらには家政婦まで休暇をとり、田舎で息子と二人きりとなってします。
しかたなく息子と過ごしていく中で、徐々に安らぎを得はじめたミルンは、息子との日々を作品に落としこむことで、スランプから抜け出すことに成功する。しかし、今度はまた別の問題に直面することに……。
「プーと大人になった僕」とは、また違ったアプローチではあるけれど、似たようなテーマを感じ、心の穏やかさこそが、仕事にも、人生にも必要なのだな、と思わされました。
ベストセラーに隠された生みの悲劇と家族の葛藤
「くまのプーさん」の誕生に纏わる、産みの苦しみの物語
作家のミルンが戦争から帰還し、その後PTSDに苦しみながらも、ようやく息子と過ごす田舎での生活をヒントにして、プーの物語を完成させるが、作品の爆発的なヒットに因る事が原因で、父と息子の親子関係に亀裂が生じてしまうと言う悲劇。
作家にとっては、作品は自分の生み出した所有物の筈だけれども、親から生まれた子供が別の人間としての権利と生き方が有るのと同様に、作品も生み出された後は一人歩きを始め、作者を含む人間関係にも、その影響を及ぼしてしまうと言う現実的な悲劇を描いた作品。
出来あがった作品と作者を取り巻く人間像を本作の様な視点で描く作品は意外と少なかった事を改めて感じた。
世の中総て、何事にでも産みの苦しみと犠牲が付いて回るのだと考えさせられる作品だった。
本作のラストには共感出来た。
観て置いて損の無い作品です。
ウィニーの意味を知る
日本ではほとんど上映しなかったんでしょうか。姉が海外から帰ってくる時の飛行機で観た、と言っていて、私も観たいな〜と思ったら全然やってなかったので新作だけど借りてしまいました。
当時の、わりと裕福な家の子供と親の距離感
ってどんなもんだったんでしょうね。現代の価値観で観てはいけない気がしました。そういう意味で、観る人を選ぶ映画な気がします。主人公もクリストファーじゃないので。
登場人物達のセリフが全部綺麗事じゃないのが現実的で良い。ミルンが平和に拘ってる訳じゃなく、戦争に拘ってるってところも、人間はそういうもんだよねって思う。
反水曜日っていうのだけちょっとわからなかったので誰か教えて下さい。
今までずっと、ウィニーって何のことか気になってました。なるほどな〜と。
テーマはそれほど難しくないんですが、出てくる人達の行動が読めないので展開を把握するのが難しいです。
原作を知りたい方におすすめです
プーさんの誕生秘話を描いた伝記映画。
作家である父ミルンがクマのプーさんを描くとこで世界中の人を幸せにしたがそれと同時に大切な息子であるクリストファーロビンを傷つけてしまうという皮肉なお話。
ディズニー版、プーさんが原作とはかなり違うと知り勉強になりました。
「くまのプーさん」の切ない誕生秘話
映画「グッバイ・クリストファー・ロビン」は、「くまのプーさん誕生秘話」を描いた実話
第一次世界大戦に従軍したミルン(ドーナル・グリーソン)は、終戦後に帰国した後、戦争の後遺症であるPTSDに悩まされてしまう
その後、妻ダフネ(マーゴット・ロビー)との間に生まれた息子 ビリーを喜ばせるためにクマのぬいぐるみを主人公にした童話を書くと、それが、書籍化され、ベストセラーとなるのだか…
PTSDで悩むお父さんが、プーさんとクリストファー・ロビンの童話を書くと、それがカウンセリングのような役割を果たし、お父さん自身が救われていく
けれど、その物語のモデルとなった息子は、予期せぬ形で有名人となってしまい本の主人公「クリストファー・ロビン」と素の「ビリー」の間で苦しむことになる
私がこの物語の中で一番グッと来たのは、その家族を影で支えていた乳母ヌーの存在
ミルンの妻ダフネは、上流階級の出身で、遊ぶことが大好き
そのため、ビリーの子育てと、教育、スケジュール管理は、全て乳母に任せっきり
そのせいで、ビリーは、母よりも乳母になつくようになっていく
ヌーは、ビリーを不憫に思うけど、ダフネはビリーか自分よりもヌーになついていることが気に入らない
お父さんがプーさんを書いたのは、自身にとってのPTSDを治療する役割があったけれど、その物語を一緒に作り上げたビリーにとっては、お父さんに好かれたい一心という思いがあって
でも、お父さんはビリーとうまく接することができず、ビリーの思いは乳母の元へ…
でも、ヌーは使用人だから、必要以上に立ち入ることができず…
そんなビリーとヌーの関係に胸が締め付けられてしまった
ディズニー版の「プーと大人になった僕」では、ほんわかと心温まる物語が描かれているけれど、その裏には、こんな切ない話があったのかぁ…
という作品だった
この映画、日本では劇場公開しないままビデオスルーになってしまった作品。
興味を持たれた方は、10月3日にDVD発売されるそうなので、ぜひ、そちらで。
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