劇場公開日 2018年10月12日

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「支配的な態度が恐ろしい」プリズン・ランペイジ KinAさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0支配的な態度が恐ろしい

2018年10月17日
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鑑賞方法:映画館

脱獄、逃走劇だけどその手腕に感心したのもつかの間、ゲーリーとランディの自己中心的で支配的な態度がひたすらに恐ろしく胸糞悪く、この逃走を応援する気にならない。

しかし一緒に逃げてる息子三兄弟のことを思うと「捕まってしまえ!」と思う気にもならない。
おそらく長いこと服役していてろくに家にいたこともない父親、毎週の面会と母親の刷り込み話からはだいぶ逸れたその本性に対する三兄弟それぞれの反応にヒリヒリする。
歌うシーンが好き。
それにしても母親の気持ち悪さはピカイチ。
「家族」というものに異常に囚われている気がする。

追う側のことも多めに描いてくれるので、どちらの目線になってもスリリングで楽しかった。

調べてみたら、ランディをベースにこの一連の事件に触れたネットの記事を一つ見つけた。
出来事としてはこの映画そのまんまで、本当に実話だったんだ…という後味の悪さ。
ゲーリーとランディがどういう関係だったのか、そのバックは映画内でもその記事でもよく分からずじまいだった。それが余計に気持ち悪く感じる。

KinA