劇場公開日 2019年11月1日

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「ピュアな愛」マチネの終わりに xtc4241さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ピュアな愛

2019年11月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

大人の愛だっていう人が多いけど、僕は全然違うと思った。
この映画はとてもピュアな愛を描いている。
生きていてもなぜか不全感がある。
それを強く感じるアーティストとジャーナリスト。

そんな二人がこれこそ、愛なんじゃないかという人に出会う。
年齢や環境の違いに迷いながらも惹かれ合う。
この引力のような愛。
それは瞬間的かもしれない。
でも、未来が過去を変えるように、
いまのこの思いを変えることは二人にとって死を意味する。
そんな純粋度の高い愛がここにはあった。

僕はこの映画の原作を読んでいる。
これはとても珍しいことである。
小説といえば村上春樹くらいだから、
ごく一般的な活字離れの人だ。
だから、あの小説をどんな風に表現するのか?
興味があったのだが、2時間にうまく収めたなと感心した。

役者も福山雅治は適役だと思っていたが、
石田ゆり子は国際ジャーナリストとしてはどうなんだろう
と感じていたが、積極的というよりは、分析型の記者にはあっていた。
だんだん美しく見え始めたからね。
それにストーリーのキーポイントとなるマネジャー役の桜井ユキ。
難しい役どころをよく演じていたと思う。
ママになって、すごく綺麗になった。
でもあのことは彼女の心にず〜と残っていた。

結論的には想いのこもった良質な作品だった。

最後の場面
それからどんな展開になるのか、僕の予測
ふたりは思いを残しながら、
元の世界に戻るのではないかな。
ピュアは一瞬であり、まぼろしのようだから。
それを知っているから。

xtc4241