真実のレビュー・感想・評価
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初めて観た不思議ちゃんはこの人だった・・・
カトリーヌ・ドヌーブを
初めて見たのは、ブニュエル作品か、
シェルブールか記憶に無いが、
不思議な綺麗な人という印象だった、
だったというか、今もそう。
娘や家族との葛藤を表現するような繊細なお芝居はどうなんだろう。
これがまたジャストフィットというか、
ぴったりとハマっていた。
安心感と大失敗(自分の)
是枝監督初めての海外撮影となったものの、作品としては登場人物の少ない小さな家族の話でありながらドラマチックに揺さぶられる是-枝調で締まっていた。ジュリエット・ビノシュから声をかけてもらったそうだけど、見る目があるなあと。日本人が洋画をまねてちょっとしゃれてみました、っていうようなところもあったように思うけど。あと若い女優役マノンクラヴェルが綺麗でうまくて良かった。
(ところでちょっと長い特別編が公開されて、イーサンホークの出番が多くなってるらしく、そちらに行こうと思っていたけど気づいたら上映終わってしまってた。しかし上映期間中に別バージョンを流すというのは、観客に対してちょっとダメなやり方だとおもう。)
そして個人的に大きな失敗をしてしまったのは、NHKの撮影ドキュメンタリーを先に見てしまっていたこと。これを見てたから映画館で観たくなったのも事実だけど、反面、ほとんどのシーンが映っちゃってたので驚きが削がれてしまった。映画の上映中に放映するなら、せめてダンスのシーンとか撮影所のシーンとか、何か所かは隠しておいてほしかったよNHK...て、場面少ないから無理か。
だれの真実·····?
いろいろと見え隠れするホントとウソ
何が本当で何が嘘なのか?
本人しか分からない事もある
私生活を犠牲にしても女優を続けてきたんだから
夢と現を錯覚もするわ
今の時代はたくさん演じる場所がある、って言ってた
確かに昔はそれこそ役の取り合いをする程
作品自体が数少なかったんだろうな
仕事で生き残る為の努力の方を優先した結果
娘と距離が出来ただけで、愛情が無い訳ではない
人の記憶なんて曖昧だもの
真実を追求するなんて警察だけで充分
出来るだけポジティブに·····
最後はハッピーエンドで良かった!
お父さんのピエールは亀に戻されちゃったけどね😅
枯葉が似合う
いいなぁフランス映画。
過度なメッセージ性も演出もありゃしない笑
BGMもシンプル!
だから何も考えず、聴き慣れないフランス語の響きだけに浸っている。
ある意味贅沢な時間。
ナチュラルな映画鑑賞。
事実と誤解が織りなす母娘の葛藤
劇中劇が母娘の葛藤をほぐすという、めんどくさいっちゃめんどくさい話ではあるけれど、逆に分かりやすいっちゃ分かりやすいかな。
それにしても、カトリーヌドヌーブは、相変わらず綺麗だし、カッコいい!
答えのない漂いぶりが詩的
映画は詩的でなければと映画の中で主人公が言っていたけれど、この映画は詩的だった。舞台がパリでもどこでもこれは是枝監督らしい詩だと思う。真実はわからない。真実が見えたようなそうでないような、その答えのない漂いぶりが詩的だ。女優というのは真実を持ち得ない生き物なのかもしれない。でも誰もがそうだと思う。
真実とは
某アニメでは、真実はいつも一つ!という大上段に構えたセリフが有名だが、この映画はもっと深い。嘘を真実にする、そんな魔法のようなことが大女優には可能なのだ。
是枝監督、万引き家族で凄い監督だなぁと思ったのだが、これからは世界進出でしょうか。世界に通用する日本人監督というのも誇らしいのだが、個人的には世界中の人に届かなくても良いので日本人の心に響く邦画を作り続けて欲しい。
好きな監督だからこそそう思うのです。
タイトルが問いかけてくる
登場人物は少ないのですが、それぞれの思いを想像するのが忙しい映画でした。彼達にとっての真実は何だろう、と場面が切り替わる度に考え、人はすれ違うものだな、と。
日本人の監督が、日本人以外の俳優達とこうした表現が出来る事は面白い。
大女優ってやつは…
嘘つきで傲慢、やたらプライドが高いなどなど上げたらきりがないほどのようだ。
それらを全てベールに隠し演じ切る。
親子の葛藤と言うよりも、大女優のプライベート生活を描いているようだし、ファビエンヌがドヌーブそのものなんだと見ていてそう思っていた。
彼女を引っ張り出した是枝監督もさぞ大変だったに違いない。
なんてことばかり考えてしまった。
洗練された、とても美しいフランス映画
ヨーロッパ映画と聞くと、作り手の芸術性重視で、観客に「観たければどうぞ」的な、敷居の高いイメージ。
対してハリウッド映画は、観客の満足度重視で「ぜひ観てください」という、娯楽志向的なイメージ。
昔の日本映画はどちらかというとヨーロッパ的な志向が強かったためか、邦画は暗く退屈でつまらないと敬遠され、段々とハリウッドの商業主義的な方向に寄っていった(お金も大事ですからね)わけですが……。
で、日仏合作の今作品は、日本映画とヨーロッパ映画が、本来はとても相性の良いものだということに気付かせてもらえます。
フランスの実力派女優たちによる、演技を見せつけあうかのような真剣勝負(劇中劇含め)は見事でした。
そして、それを撮りきったのが日本人監督であることに、日本映画界は誇りを持ってほしいですね。
『しかけ』を楽しむ映画です
是枝監督は、やっぱりくせ者でした。じわじわ、と来る。
和解というベタなストーリーだと、表面をなぞるだけではあまりにもったいない。
あのストーリーで、なぜ劇中劇がなぜSFなのか。サラの再来と評価されるマノンが演じる劇中の母は歳をとらず、娘役のファビエンヌが肉体的には母の歳を追い越す。そんな不思議なストーリーに、深い意味がないはずがない。
サラという存在との関わりの中で、それだけではなくファビエンヌの実母という存在との関わりの中で、是枝監督はおそらく2重に意味を込めたのでしょう。丸1日たってから、気づかされました。
そもそも、母娘の和解だったのでしょうか。和解というより、『赦し』というべきものが描かれていたような…。真実などどこにもなくて、でも、赦すことはできる。是枝監督の深い人間観が、そこには映し出されていたのでしょうか。
残念だったのは、フランス語と英語が混在していたはずの会話の、どこがフランス語で、どこが英語だったのか、後になってみると全く分かっていなかったことです。
リュミエールの夫ハンクの演技を、ファビエンヌがボロ糞にけなす場面、あれはハンクがフランス語を理解していないから、ハンクには伝わっていなかったのでしょうか。そう見せかけておいて、実はハンクはフランス語が理解できないと、演技していただけだったりして・・・。何といっても、執事のリュックですら、「仕事を辞める」という言葉の真実を最後まで明らかにしないのですから。
シャルロットのかわいらしさ、魅力的な音楽、カメラワークの細部、どこをとってもよく行き届いた心配りが感じられました。是枝監督の重層的な作り込みに、感服。
カトリーヌ・ドヌーブを考える
是枝裕和監督の新作はカトリーヌ・ドヌーブとジュリエット・ビノシュが共演であることが一番気になったが、結局2作連続でヒョウ柄のコートを着ているカトリーヌ・ドヌーブを見ることになってしまった。
世代ではないので見た作品も過去作の方が多いし、本人についてもほとんど知らないので、本当の彼女がどんなかわからないなか、女優を演じるカトリーヌ・ドヌーブに、本当に真実とはなんなのかを考えさせられる。
あのセリフは?共感したセリフなのか。それともそうでもないのか。
そしてあれは朝顔?
ジュリエット・ビノシュの顔力がすごい
ジュリエット・ビノシュ初体験
表情の演技力が良い意味でやばすぎる
もう1人の大女優カトリーヌ・ドヌーブは記憶に強く残るセリフが少なくとも5つほどあった
それはなにかと書けば野暮なので書きません
全体的に毒舌だけど日本のタレントの毒舌と一味も二味も違う
脚本通り言っているだけかも知れないがわりと言う方じゃないかなと想像してしまう
樹木希林とはあまり共通点を感じなかった
フランス語はいいですね
耳に優しい
ハリウッド映画だと「fuck!」「shit!」「son of a bitch!」だもんな・・・やれやれ
クレープが食べたくなったので映画観たあと久しぶりにクレープを買って食べながら街を散策
話として可でもなく不可でもなく
大絶賛する人が多いのもわかるしハマらなかった人が数人いても全然おかしくない
母と娘の真実
イントロダクションも見ずに、是枝監督がカトリーヌ・ドヌーヴとジュリエット・ビノシュという大女優の映画撮ったっていうんだからこれは観るしかないと思って鑑賞。
実はもっとドロドロしたやつかと思ってたんだけど、そうじゃなくて人の記憶っていい加減だし、覚えていたいこと、信じたいことしか覚えてなかったり、人は皆んな言えないこと隠して生きてるよね
親子だとなおさらだったり、でも周りから見たら分かるじゃん!っていう映画
余韻の残し方がやっぱり良いなぁ
そしてカトリーヌ・ドヌーヴの凄さといったら!
往年の大女優役を見事に演じてて、まだまだ現役だなと
これは是枝監督の撮ったれっきとしたフランス映画
是枝監督、最高傑作!!(^。^)
奇跡的に良く出来過ぎた脚本とキャスト。
これ以上の組み合わせがあるでしょうか。
しかも自国ではなく外国で。
これを奇跡と呼ばずに、何を奇跡と呼べましょう?
しかし、これ、なぜ特別編集版を
通常版にしなかったのか謎です。
どう考えても後に繋がっているシーンが
カットされており、絶対に特別編集版の方が
分かりやすいし、いいセリフがあります。
DVDにする時は、
特別編集版を通常版にして下さい。m(_ _)m
吹替え版は悪くない出来でしたが、
やっぱりフランス語の響きが素晴らし過ぎて。
字幕で鑑賞出来る方は、ぜひ
特別編集版の字幕をオススメします!
是枝監督、ありがとうございました!
感謝感謝です(^。^)\
P.S.
「真実」? そんなもの大した事じゃないわ。
人の記憶ほど当てにならないものはないのよ。
byファビエンヌ
天国の入り口で何と言うことやら。
何とも憎めない素敵な大女優でした。
真実だけで生きれる人はいないのと同じで
全てが嘘だけの人もいない。
大切なのは、
今、目の前にいる、身近にいる人との
繋がりを大事にすること。
繋がり続けること、たとえ苦手な人であっても。
個人的に「万引き家族」より全然良かったです。
安藤サクラは最高に良かったですが。
今まで「誰も知らない」を一番に思っていましたが、
見終わった時の幸福感から、個人的に
No.1オススメ作品になりました。(^^)
「幻の光」もすごく好きですが。
イーサンは「しあわせの絵の具」、
カトリーヌは「シェルブールの雨傘」
「ロシュフォールの恋人たち」がオススメです。
(^-^)
マノンの低音は素敵でしたね。
次回作に期待です。
勿論、ジュリエットの堅物キャラは、
ハマり過ぎて超素敵でしたよ。
それぞれの目線
157本目。
最後にどんでん返しでもあるかと思い、構えて観てたんだけどね。
女優、母親、女、一緒の様で違う、それぞれの目線でとったのかなと。
でも何か窮屈さと言うか、監督の思う様な作品になったのかなと、ちょっと疑問に感じる。
母と娘の関係は永遠の課題
世代からかヨーロッパ映画、特にフランス映画には漠然とした憧れがありました。フランスには行ったことはないしフランス語はほとんどわからない。でも、季節や街を描きながら心象も描いているところが日本映画の、特に是枝監督と共通するのだと、この映画を鑑賞してつくづく感じました。
仕事を持つ母親と子が、そのときは伝えきれなかった思いが、時が経ち立ち位置が変わることで、少しづつほぐされていき、明らかになっていく。大事なことなのだなと思い知らされた。
でも言葉にしなければ伝わらない。脚本も嘘は書けないし、俳優も技術だけでは伝えることはできない。素敵な映画でした。
タイトルが効いてくる。
是枝監督らしさもありつつ、フランス映画らしい。主役の母娘の職業が女優と脚本家だからこそ、真実と嘘、虚構と現実というテーマが深みを増す。結局、事実かどうかなんて大事じゃないんじゃないか、という気持ちになった。
母と子のすれ違い
素晴らしいとまでは言えないけど
のんびりした良い映画だった。
日本人の監督が作ったとは思えないほどフランス映画。
大物女優である母親が隠していた真実とは。
子供の頃の記憶はあてにはならないよ、
悲しかった出来事が強く心に残り大きくなり
楽しかった出来事を消してしまうから
覆い隠した底にあるもの
国民的大女優ファビエンヌと、脚本家の娘リュミール。母の自伝出版祝いに、家族を連れて帰省した娘。母娘のすれ違いや拗れ、嫉妬やプライドなどの感情を、二人を取り囲む人間模様を交えて描き出す。
この作品は、かなり複雑な構造を持つ。
劇中のキーパーソンでありながら、過去の人物として姿は全く表さない、天才女優サラ。リュミールは、母に代わるかの如く愛情注いでくれたサラと比較し、女優業を優先したファビエンヌを責め、ファビエンヌは、母としても女優としても自らを脅かすサラに嫉妬していた。
そのサラの再来と目される若き女優・マノンと、ファビエンヌは新作SF映画で共演する。マノンにサラの面影を重ねる事で、母娘は、サラを介して捻れてしまった自らの感情と向き合う事になる。
また、SF映画でのマノンのキャラクターは、不治の病からくる死を免れる為、ウラシマ効果で時を止め、7年毎に宇宙から戻ってくる母親。年取らぬ母を追い抜いて老いた娘役がファビエンヌ。母に置き去りにされた孤独を演じる事で、ファビエンヌは娘の寂しさに思いを馳せ、リュミールは演じる母を見守る内に、女優の業を貫く母を認めていく。
このように、幾重にも入れ子や象徴の仕掛けを施しながら、物語の筋そのものには何ら難解な所なく、二人の心情やその変化を浮かび上がらせるような、脚本の造りが絶妙である。
核となる女性達、特に、自身そのものであるかのような大女優を演じるカトリーヌ・ドヌーヴの演技は圧巻だが、取り囲む男性陣も各々に味わい深い。娘婿、老執事、女優の元夫、現恋人。感情的になっている女には真っ向から正論をぶつけず、上手に取りなして沈静化を待つ。この話の男性は皆賢者ですな(笑)二人を優しく支える彼らのお陰で、物語が痛々しくなりすぎず、温かい収束を迎えている。
女優と脚本家、虚構を演じる母と、紡ぎ出す娘。物語の中には、それが真実なのか作り物なのか、事実なのか勘違いなのか、嘘なのか本当なのか、判然としないエピソードがいくつも散りばめられている。
人と人、その距離感の、最も近く、最も難儀であろう家族の関係。期待、失望、理想、現実、甘え、厳しさ、愛情、憎悪。
重要なのは、唯一無二の事実を追い求める事だろうか。異なる個体、異なる思いである事を受け入れ、その上で重ねられる景色を手探りし、共に支えて歩むのが、家族の一つの形ではなかろうか。例え少しばかりの虚構や嘘を嗅ぎとっていたとしても、そこに真実は存在し得ないのだろうか。
現代崩壊しかかる家族の形。監督の描き出す新たな家族の姿に、観客もまた、自分なりの模索をし続けるのであろう。
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