「食わず嫌いを反省」凪待ち eigagasukiさんの映画レビュー(感想・評価)
食わず嫌いを反省
香取慎吾のポスターを見て、鑑賞リストから外していたのに、彼にドタキャンされた同僚に半ば強引に連れていかれた。
1日経ったが、まだ心を持っていかれている。
人生のほとんどを芸能界で過ごし、お金の苦労や薄汚れた人との接点も無いであろう「慎吾ちゃん」がなぜあの空気をまとえたのか…
食べ方座り方、やさぐれた光の無い目。
そこにアイドルの姿は無い。
でも、あの顔は彼が過ごしたであろう想像すら出来ない過酷な人生を類い稀な観察眼と体現力で、全く対極で生きる主人公の人生に投影したものだろう。
映画に映る全ての人が、確かにあの石巻で生きていた。いま会いに行きたいとさえ思う。
美しく悲しい、様々なものが沈む海で生きる人々。
エンドロールがまたいい。
白石監督恐るべし!
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