劇場公開日 2019年6月28日

「白石監督作品は初めてだったが、バイオレンス控え目サスペンス要素控え...」凪待ち minmin yさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5白石監督作品は初めてだったが、バイオレンス控え目サスペンス要素控え...

2019年6月28日
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幸せ

白石監督作品は初めてだったが、バイオレンス控え目サスペンス要素控え目完全にヒューマンに重きを置いた作品だった。
主人公はろくでなしとは言うものの根は優しく正義感もある。ただただギャンブルから離れられず不幸を招く。
脇のちょっとした配役までも隙間無く演技達者で飽きないし、とりわけ状況劇場からの出演陣の存在感たるや圧倒的。
主演香取慎吾は意外や役にハマっていたし、終始悲しそうではあるのに手を差し伸べてあげたくなるような佇まいに説得力があった。
ほとんど描かれない登場人物たちの背景も、ああ過去にこんな事があったのだな、だから事件は起きたのだなと推察できる演出も説明的にならずに良かったと思う。
震災の傷跡がまだまだ残る石巻で、あまりにも大きな犠牲を払ってなお生きていかねばならない人々の、悲しみと希望を描いた傑作。

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minmin y