「想像世界と現実世界の違い。」かごの中の瞳 tikkyさんの映画レビュー(感想・評価)
想像世界と現実世界の違い。
事故で視力を失ったジーナが、開眼手術で右目を取り戻すとともに、夫ジェームスとの関係がギクシャクしはじめる。前の関係の方がよかったのに、と思うジェームス、、結局、、というなんとも面白そうな展開に惹かれてみてしまった。
全体的に物音がうるさくて、わざとなのかもしれないけど、気になる。映像もきれいなのだが、うー、イライラする、と思うモヤモヤ画像が挟まれて酔いそうに。でも、こんなに怖い世界に生きているのかと、改めて目が見えないことの大変さを実感する。
ジーナやジェームスが言っていた、思ってたのと違う、この一言なのである。想像でよいこともあれば悪いこともある。そりゃ、今までと選択基準や行動基準が変わるのは当然である。
前のままの関係をのぞむ夫に個人的にはイライラ。目が見えるようになったのだから、これくらいやりたいことやって当然。でも。いままで自分を支えてくれていたのも夫。そんな夫がいままでの関係を、おかしなことをしてでも、望んでいるという事実。
最後のブレイクライブリーの歌がなんとも切ない、というか、ある意味怖くもある。
もっとちゃんと向き合えばいいのにと思うのに、いちど齟齬がおこるとそこからどんどんずれてく、典型。
ここから立て直せることは、果たしてあるのだろうか??子ども、で立て直そうとしているのかな?しかし自分ならどうしたらいいか分からない。そもそもなぜ結婚したのかも不明なカップル。
そういう意味でも後味が悪い映画なのだが、なんだかこんなに後味がよくないのも久しぶりなのである意味印象的な作品になった。
もっと猟奇的な映画かと思ったのだが思ったより、もわっとして終わった。
ブレイクライブリーの魅力全開!歌がまたよかった。綺麗でセクシーなのだけど驚くほど軸がなく、普通なようで個性的。こんな人ひとりにしたら言い寄られるにきまってる!!!ジェームスの気持ちはわかる。。