「籠の小鳥はやはり逃げてしまった...」かごの中の瞳 ホワイトベアさんの映画レビュー(感想・評価)
籠の小鳥はやはり逃げてしまった...
少女時代の事故で眼が見えない妻ジーンと彼女を溺愛する夫ジェームスの物語。手術のおかげでジーンは視力を取り戻せたのですが、それが契機となって思いもかけない形で夫婦の関係が崩壊して行く、言わば破滅劇。結局のところ、ジェームスのジーンへの愛情は、ペットを可愛がるのと余り変わらない自分勝手なものだったのかも知れません(特にジーンの目薬の件に彼が関わっているように見える演出の影響大)。ただ、目が見えるようになって気持ちが高揚するジーンの立場も分かりますが、あれだけ欲情を押し出してくる様はちょっと行き過ぎ。ジェームスを弁護する訳ではないですが、ある意味とても普通な人の彼に戸惑いと苛立ちの感情が起こるのは必然だったのかも知れません。その意味でどっちもどっち、出会うべきではなかった二人だったのでしょうね。
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