「それぞれの価値観。」劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン しゅんいちさんの映画レビュー(感想・評価)
それぞれの価値観。
私は、基本的には涙もろい。
しかし…泣ける作品は、それでもそれなりに限定される。
「海街diary」では泣けるが【火垂るの墓】では泣けない。【劇場版鬼滅の刃】の予告で泣けるのに…
この【ヴァイオレットエヴァーガーデン】では泣けなかった。
今作。
一番泣けたのは、余命幾許もない少年が危篤の時の、それぞれの対応と、少年と友達の電話でのやり取りが一番泣けるシーンだったが、涙は出なかった。
Netflixにて、前日に全話観賞してから挑んだのだが…
こちらの全13話でしたっけ?
これも、泣けなかったし…途中、うつらうつらしながらだった。
なんというか…
泣かそうとするあざとさが、妙に鼻につく。
なんとなく観ながら連想されてたのは【るろうに剣心】幼いうちに殺人マシーン、人斬りに育てられて新時代に希望をもって、人殺しを続けてきたが、戦争が終わり人々の心に触れて、殺さずを貫くあたりは…まるっきり剣心。
しかし…
彼女の年齢設定は14歳である。
少佐は、26歳。
しかし…少佐という役職なのにだ
なんとも、任務があまりにショボすぎる。
シャアが少佐の時は、あんなチンケな作戦の最前線でもなかったし…
ましてや、大佐になったシャアは、隕石落としまでやってのけてる事を考えると、ギルベルトの任務からすると、せいぜい少尉レベル。声優さんも浪川大輔さんなので、なんとなくガンダムUCのリディ少尉とだぶるから、リディ少尉のネガティブとんちんかんなとことかなり重なる。
そして…
ギルベルト少佐は、26歳。
ヴァイオレットは、14歳。
あの戦場で、彼女を兵器にしてしまったという後悔の念を抱きながら、自由にさせてあげたいと思ってるとこで、死の間際に
「心から愛してる」とか言う時点で、若造だし…相手の事を何にも考えてない自己中レベル全開なとこがリディ少尉のとんちんかんな部分と重なるわけです。
私は26歳の時に、14歳の少女を恋愛対象とは到底見れなかったので…恐ろしい世の中だと感じました。
それを…
取り敢えずは、恋愛対象になったと過程してもだ…
最後の船に乗って帰路についてるとこで…
あのやり取り…
船の位置と、ギルベルト少佐が叫んだ位置で、声は普通なら聴こえません。
船のエンジン音、波の音などで絶対に音はかき消されてるのに…
なぜ?あの浪川大輔の声が聴こえたのか?!
まぁ…何かしらの改造をされてて恐るべしな聴力を手に入れてたとして、聴こえたとします。
それでも…
あそこで、船から飛び降りて、船のスクリューに巻き込まれないとか、まるでワンダーウーマン。
そして…
限りない遠浅。
遠浅なのか…イエスキリストのように水面を歩けるのかは不明。
そこで抱き合う
26歳の兄ちゃんと14歳の中学2年生の少女。
この時点で気持ち悪くて
全く感情移入出来ませんでした。
アニメ作品としては、最高なのですが、原作が乙女すぎて設定やストーリーは受け入れがたかったです。
心を扱うあたりの、演出は最高なんですけどね。
再会時はヴァイオレット18〜19歳ですよ。年齢はこの作品ではただの数字なので気にしない方がよろしいかと。ドロッセル王女も14歳で結婚、外伝の女の子(名前忘れたすんません)も16〜17歳で結婚だったかな?100年以上前想定のそういう世界観ですから。