「2020年のアニメ作品の中では10点以上つきそう。」劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.02020年のアニメ作品の中では10点以上つきそう。

2020年9月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年34本目。
いつもいく映画館が放送されておらず、これだけのために別系列の映画館にいきました。
何を書いてもネタバレになりそうなので、あえて核心には触れません(他の方のを見てください)。

原作は見ていませんが、そうでも十分ストーリーに入っていけると思います。
元はというとコロナの問題、さらに例の事件と色々なことが重なり、そうしたことを乗り越えての放映となったわけですが、今年のアニメ作品の1,2位を争うアニメ映画かと思います。

アニメですので史実は元ネタにはありませんが、「文字による手紙」→「タイプライターの発明とそれによる手紙」→「電話の発明」(→「インターネットの普及」)という史実は当然あり、その「手紙と電話の違い」に焦点が一つあります(常識の範囲内程度なので予習の必要は一切ない)。

今でこそ電話(やスマホ)、インターネットが当たり前で、手紙はおろか、はがきも日本では少しずつ廃れつつありますが(紙媒体の年賀状が激減していることも明らか)、作品でも触れられている通り、「手紙には手紙の良さ、電話には電話の良さ」があり、一見すると廃れつつある手紙による意志疎通、そして(消えない)手紙の言葉による表現は、今でも大切にしたいものです。
そして言葉による表現は人の心を動かします。今ではSNS(ツイッター、ラインなど)で誹謗中傷が目立ちますが、発信する前に「言葉の持つ重み」を今一度考えることもできました(まぁ、大多数の方にとってはそんな誹謗中傷を発信することはないと思いますが)。

いわゆるアニメというカテゴリで、すすり泣きが聞こえてくるというのは正直初めてで、私はもろくはないほうですが、結構涙していた方は多かったです。それだけ、人の心をつく良い作品であろう、ということですね。
惜しくは、「劇場版」としたために続編が期待できない点かな…(観客数多かったら、元作品はあるのだし、そこからさらに劇場版2、などもあるのかも)。

正直、マイナス要素として挙げられる部分がまったくないので、文句なく5.0です。
10.0でもいいんじゃないかと思う位です。

今ではマスクは簡単に手に入るようになりましたが、本当に涙しますので、予備マスクと、ハンカチは必須かも…。
ポイントがつかない(別映画館系列のため)とはいえ、見に行って本当に良かったです。
アニメ映画には普通、「A級・B級映画」という言い方はしませんが、これは「SS級映画」ですね…。10回は見に行ってもいいほど…。

 ※ 一部の映画館で、9/21(本日、月祝)より「1マス空けルール」が撤廃されている(そのかわりに、ジュースのみの提供でホットドッグなどを控える、という妥協案)ところがありますので、お体には気を付けて見に行ってください。

yukispica