「人の行いに、無駄なことは一つもないという強いメッセージ」劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 黒糖さんの映画レビュー(感想・評価)
人の行いに、無駄なことは一つもないという強いメッセージ
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まず、テレビシリーズを見たことのある人にとって見覚えのある庭から始まります。
そこからは今までのシリーズで出た人やエピソードが挿入され、それら一つ一つが力を持ち、皆がずっと望んでいたクライマックスシーンを運んできます。
何故なら、それは全てあなたが私に与えてくれたことだから。
また、今作は色々な関係のリフレインで作られています。
兄弟、親子、恩人と少女、純粋に師を慕う教え子、それに答える教師。
それぞれの関係が、誰かの関係の裏腹な言葉であり、また誰かの望む関係であり。
ラストシーンもまた、彼女たちのして来た事が長い長い未来で身を結んだことで終わります。
起こったことも消えないけれど、してきたことも消えないのでしょう。
余談ですが、「少佐をただの優しい男にするまでのストーリー」と思ったら、パンフで浪川さんが同じこと言ってて嬉しくなりました。
追記:(2020/11/14)3回目の感想。
・海の祈りが新月で、ラストシーンが満月。少佐が手紙を出してからあのラストシーンまでは30日前後
・少佐に宛てた最後の手紙が終わり、日が沈み切った瞬間「ギルベルト少佐」は死ぬ。
そしてただのギルベルトだけが残り、ヴァイオレットをやっと追いかけることができる
・ギルベルトは死んだと、打ち捨てられたカマキリが符号している
・ヴァイオレットが走り去る姿は10話でアンが母親に八つ当たりして走り去ることとの符号。
「どうしようもないこと」で今度はヴァイオレットが保護者に泣かされる。
・炎を前にしたギルベルトも、「燃えています」の第一話のリフレイン。
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