ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのレビュー・感想・評価
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ほんとにタランティーノ?
妙に知的で抑制が効いていて、ほんとにタランティーノ?っていうのが第一印象。最後のマンソンファミリーやシャロンテート事件をもじったあたりからいつもの凶暴性がでてきたが女性をああまでズタボロにするのは異常でしょう、もっとも火炎放射器まで出してきたのでブラックジョークと分かりましたがね。
落ち目の俳優と付き人のようなスタントマンの友情物語風なのだが1960年代あたりのカウンターカルチャーの潮流を織り込んでタランティーノが妙にノスタルジックに時代をえがいています。
マカロニ・ウエスタン、特にセルジオ・レオーネ監督をリスペクトしており交流も深いようです、反面、ブルースリーが嫌いなのはよく分かりました。実話エピソードも数多散りばめているのでしょうが誰のことやらは殆ど読めませんでした。
さすがに2時間40分は要らないとおもいますが、ブラピとディカプリオ共演ですからオーラだけでも持ちこたえるところがキャスティングの妙ですね、子役のジュリア・バターズちゃんは良かった、タランティーノもお気に入りで若いメリルストリープと絶賛していたようです。ワンコもご主人を守って大活躍でしたね、映画初出演、雌のピットブルテリア3歳でサユリという名だそうです。
ブラピがイタリアに行っている間どうしたのか不安に思っていたらペットホテルのシーンがちゃんと出てきました、タランティーノってそんな気遣いのできる人とは、見直しました。
洋画嫌いを是正してくるようなエンタメ作品、「むかしむかし…」と言う名のタイトルに納得
手が届く前は高尚なものが、手にしたら実像が小さく見えることはないだろうか。まるで、欲しかったものを手にしたときに冷める、そんな感覚。しかし、本作は違う。高尚な雰囲気が続き、終わってもなお、届かないような雰囲気がしている。本作を"おとぎ話"として観たことで見えてくるメッセージに、驚きが隠せない。
個人的に、洋画はこんがらがるのであまり観ない。誰がどの顔か分からなくなるから…笑。正直、本作もあまり導入で掴みきれずに進んでいった。ただ、振り返ってみると、丹念に進んでいたものたちが形をなしていき、あのラストに繋がると思うと、すごく興奮する。また、タイトルが持つ意味が作品のメッセージをより捉えやすくしてくれている。ハリウッドの全盛に香るロマンとセレブたる暮らしと、少しずつ崩れてゆく足元。まじまじと観たくなるシーンも多いが、全体のチャプターひとつひとつが長くて合わなかった節も。しかし、それでもなお、ラストの衝撃は鋭くて卑しくてたまらなかった。前提に置かれた事実をフェアリーテイルとしたひとつの答えが、衝撃的かつ革新的だった。
掴みきれなかった分、もう少し面白く観れたのだろうが、アレルギー的に洋画を避けていた私の心をこじ開ける、そんな作品だった。映画愛を具現化した作品として映るのも納得。ハリウッドの凄みをまじまじと魅せられた。
好奇心と、正義感~タランティーノを形作るもの~
全部の作品を観た訳じゃないんだけど、タランティーノは好きだし(キル・ビルとか)、前評判もそんなに悪くなかった気がするので、失望させられる可能性は低いだろうと、期待はしてました。
結果・・・とっても、よかった。ラストがやっぱり(タラちゃんだけあって)すっごく怖いんじゃねぇかと内心ビビりまくっていたんだけど、「いやいや(女の子)叫びすぎや」とか「いや火炎放射器なんで持っとんのや」とか、内心ツッコミを入れながら、時には笑っちゃう余裕すらあった。
前評判通り、60年代ハリウッドとアメリカの空気感が全編を通して画面から匂い立つようだし、ディカプ&ブラピの演技も最高。ディカプ演じる落ち目の俳優の哀愁が「パない」。腕っぷし自慢のブラピの筋骨隆々ぶりと、ラスト付近の「キマッてる」シーンが特に最高(脚本がいいってのもあるんだけど)。
ただ――指摘し尽されたと思うけど――あの(高名な)ブルース・リーがあんないけ好かない奴で、なおかつ、一介のスタントマンとのタイマン勝負でフルボッコされるなんて展開、あっていいんでしょうか・・・。
ま、何はともあれ、思うんです。タラちゃんの映画作りのモチベーションについて。タラちゃんって、好奇心の強い人なんじゃないかって。なぜ、殺されなければならなかったのか。なぜ、殺したのか。あの時、もし、隣に腕っぷしの強い、ラリった男が居てくれていたら・・・?
これはタラちゃんなりの鎮魂歌で、ある意味、マカロニウェスタンなのかも(マカロニウェスタンをよく知らないので、全然違うかもだけど)。作中、ビビりながらもヒッピーに蹴りを喰らわすイタリア人妻のたくましさは、そのまま、タラちゃんを立派に育てたお母さんのたくましさなのかも(キルビルも、元マタニティーママの「一大壮絶復讐劇」だし)。
あったかもしれない、もう一つの幸せな現実。ラストは少し、ウルッとさえきました。「夢見がち」って、悪いことじゃない。好奇心も、正義感も。やや冗長で残酷で、でも、人柄がしのばれる。そして、洒落のきいた小粋な脚本。私にとっての、タランティーノ。
永遠に見ていたいプラピとディカプの友情物語とタランティーノ監督の映画愛が爆発した前人未到の集大成
ピークの過ぎた落ち目のテレビスターのリックダルトンと彼の専属スタントマンで親友のクリフブースの2人が変化していく1969年のハリウッドの時代の流れに翻弄されながらも成功を目指す姿とカルト集団、マンソンファミリーによるシャロンテート殺人事件を描いた、クエンティンタランティーノ監督の集大成ともいえる映画愛に満ちた作品。
レオナルドディカプリオとブラットピットの2大スター夢の共演と大きく宣伝されていた今作。
共に90年台から今日に至るまでハリウッドの最前線で活躍し続けていた2人は意外なことに本作が初共演。
ハリウッドスターへの道が切り開けず、酒に溺れては泣きじゃくる、情緒不安定なディカプリオ演じるリックを無償の優しさでサポートし続けるプラピ演じるクリフの関係性が後光が差すほど眩しく美しく輝いており、特に第92回アカデミー賞において助演男優賞を受賞したブラットピットの存在感が抜群であった。
俳優として燻り続ける日々に神経質になりつつあるリックと対照的に自分にかけられた妻殺しの嫌疑や過去に映画製作の現場で他出演者と起こしたいざこざにより、製作関係者から煙たがられている現状をあっさりと仕方ないで片付け、リック専属のスタントマン兼ドライバー兼雑用係の生活も意外に悪くないと言わんばかりに自分らしさを失わない飄々とした余裕綽綽のブラットピットの演技が最高に素晴らしく、鑑賞中の感想の8割は「プラピ最高」だったと言っても過言ではなかった笑。
ヒッピーの少女に誘われ、かつて映画撮影所だったスパーン牧場を訪れた件で、明らかに雰囲気のおかしいヒッピーの少年少女の集まりにズカズカと踏み込んでいく度胸もさることながら、突如掌返しのように敵意を剥き出しにしてきた彼らを難なくかわし、悠々と帰っていく一連のシーンがめちゃくちゃカッコよくて、こんなに緊張感のある場面を全く動じずに切り抜けるキャラクター見たことなくてもはや感動してしまった笑。
一方でクリフの優しさにほぼおんぶに抱っこのリックはTVドラマの撮影に二日酔いで現場入り、終始咳や胆を吐き散らし、終いにはセリフを何度もすっぽかすというダメダメ振りを発揮するも、集中力を取り戻した本来の演技力で主演の若手俳優や監督らを魅了する見事な悪役を演じきって見せる活躍で、開始1時間半ほぼいいところ無しだったこともあってか観ててちょっと泣けてくる笑。
この時、スイッチを切り替える為にトレーラーで1人で自分自身を口汚く罵る件と共演者の少女マルベラに人生最高の演技と称されてちょっと泣くリックが情けないと共に応援したくなる愛されキャラだなと感じた笑。
それを順風満帆な役者人生を送ってきたように思えるディカプリオが演じる矛盾と新鮮さも面白いと感じた。
あとトレーラー内で鏡の中に映った自分を罵るシーンで鏡の中のリックがしっかりとカメラを見据えているのがうまいなと思った。
瀬戸際の日々を送るリックとクリフと対照的に世界的な成功を収め、華やかな日々を送る映画監督ロマンポランスキーの妻、女優のシャロンテート演じるマーゴットロビーがもう1人のメインキャストである。
ハリウッドのセレブたちに囲まれながら毎日パーティーに明け暮れ、 自分はこの映画に出演しているんだと唐突に言い出し、映画館に無料で入れてもらうという鋼のメンタルを持つ彼女の存在はまさに当時のハリウッドの栄光を象徴する華やかで美しい姿だった。
今作実際の1969年のハリウッドを再現したいというタランティーノ監督の強いこだわりから人々や街並みはおろか、実在した映画作品やハリウッドスターたちが至る所に登場する。
その全てが鑑賞者側が知っている体で話が進んでいく為、タランティーノ作品初心者及び50〜60年台の作品に詳しくない人(自分笑)にはあまり優しくない内容になっているかもしれない。
そしてそれはこの物語の大前提となっている1969年8月9日のシャロンテート殺人事件にもあてはまり、その事実を知っているかどうかで全体の構成や演出、さらにはラスト13分がその人にとってどう映るのか全く異なる点が非常に面白く、映画的な面白さを生み出していると感じた。
自分は初見時のラストはLSDをキメてラリったブラピが最高最高最高の後に不審者撃退の選択肢に火炎放射器を持ってくるディカプリオのイカれ具合に最高最高最高最高&鳴りを潜めていたタラ印のバイオレンス描写にキターーーーーーーーとなってしまい細部をあまり考えていなかったが、史実を理解してあのラストを見るとなんてご都合主義の改変だと思うと同時にこれが映画ならではの力技による奇跡だと感じたし、タイトルにも繋がる素晴らしい演出と感じ、鳥肌が止まらなかった。
タランティーノ監督にしては珍しい(ジャンゴ以来?)ハッピーエンドで、正直タラ節全開のバイオレンス映画を期待していた自分が恥ずかしくなるくらい暖かくて夢のあるラストだなと感じた笑。
あと最後に今作ですごい好きなのが至る所でリックたちがタバコを吸っているのだが、そのギリギリまで吸うケチ臭さやタバコが焼ける時の音がすごく良くて(非喫煙者だが笑)、IMAXで観たことによる1番良かった点が大画面でタバコをみみっちく吸うレオナルドディカプリオが観れた点だと思う!笑
2019年08月31日(土)1回目@TOHO日比谷IMAX
2020年12月09日(水)2回目@U-NEXT
ワンスアポンアタイムインハリウッド
ブラピがいい (^-^)!
トレーラーハウスに戻りワンちゃんと自分に夜食を作るシーン好きです(笑) ラストで侵入者を返り討ちにするシーンはスカッとしました! 不快に感じる方もいたでしょうが、僕は「ざまあみろ!思い知れ!」と思いながら観てました。 イカれた奴らは話したってわかりませんし、だから「狂信者」って呼ばれるんですから。
マクラが長い
最近何を観てないか忘れてる事が多くて、今もアニメ「進撃の巨人」を友人の息子から激推しされ追っかけてますが、その前に家にあるDVD片付けようとしてやっと見つけた今作😅
はい、タラちゃんファン失格😭
とは言え、何故手付かずになってたのか、あまり評判を聞かなくて、タラちゃん作品てまだまだ万人が知る所でも無いのかな😭クセが強いから‼️
早々にダルトンが「隣がポランスキー」と言うのでゾクゾク😱、シャロンテートがマーゴットちゃん😍それだけで掴みはOK🙆♂️だったけど、それからが長い😫
120分経ってお待ちかねのシーン👍
タラちゃんお得意の❓歴史書き換え😱
そして今迄従順だったあの犬があそこまでするか‼️
極め付けの火炎放射器❗️爆笑😂
残り40分だけなら満点なんだけどなあ。
前半はタラちゃんレベルの映画オタク向け。
残念ながら自分はそのレベルでは無かった😩
あと、ディカプリオにマカロニウエスタンに行かせるって件、ディカプリオがイタリア系だからという皮肉込みなのかな❓
火炎放射器の取り扱いには細心の注意を🔥🔥
ディカプリオがパチーノ御爺と話した後、真正面でカウンターに座りカクテルを呑んでいるシーンは本人好きすぎてジャック・ニコルソン化しているし、なんなら「ドクター・スリープ」の出来損ないのジャック・ニコルソンよりジャック・ニコルソンしている。悪役の姿はモーター・ヘッドのレミーにしか見えないし、ブラピに限っては時代設定も相俟って若かりし頃のロバート・レッドフォードにしか見えないと、主演のふたりが違う人にも見えちゃう特典ボーナス付きの得した感にホクホク。
ひたすらキラキラしているマーゴット・ロビーが可愛かった。
しつこいけど、「ドクター・スリープ」の出来損ないのジャック・ニコルソンより、リー、ポランスキー、マックイーン、マンソンは本人に寄せているなと感心。
映画で史実に復讐のタランティーノ節炸裂のラストはテッパンの痛快&爽快で今回もサンキュー!タランティーノ!!でした。
クライマックスは宣伝どおりの衝撃!
タランティーノ作品は初鑑賞。ディカプリオ、ブラピ、マーゴット・ロビーと好きな俳優さんが3人も主役キャラで出演されているということで観た。
感想
タランティーノ監督作は過激な映画が多いと聞いてたのですが、そのとおりだった。序盤のナチスを火炎放射器で焼き殺す劇中劇の衝撃のシーンから始まり、そんな場面がいっぱい!それでいて、60年代後半のリアルなハリウッド表現は当時を知らない私でも、何故か懐かしく感じて幸せな気分になれた。マリリンモンローやジャッキーチェンなど知っている俳優さんが出ている(ポスターや再現キャラとして)のも好印象だ。
何より、この映画のメインテーマであるシャロンテート惨殺事件の扱い方に救われた。この映画を観るためにこの事件を調べて初めて知りましたが、知った時は言葉も出ない衝撃を受けた。それが、まるで報われるかのようなラストには、感銘を受けた。
演者さんの演技も、自然そのもので素晴らしかった。特に、アカデミー賞を受賞されたブラピの演技は本当にリック(ディカプリオ)のことを思っての行動というのが自然と伝わってきた。クリフとリックの熟年夫婦みたいな関係は見ているだけでニヤついてしまう程に微笑ましい。
また、今作のキーパーソンであるシャロンテートを演じているマーゴット・ロビーさんの演技も自然そのものでとにかく可愛いかった。だからこそ、シャロンが出ている映画をシャロン自身(マーゴット・ロビー)が観る場面はなんだか切なくなった。
マンソンファミリーの場面はいつも緊張気味だった。この要素が今作の一見中だるみにも思える日常パートを面白くしていたのだと思う。
当然、ディカプリオも素晴らしく、売れない俳優の自然な演技で応援したくなった。
ただ、少し長いようにも若干感じた。
総評
懐かしさと新しさの両方を持ち合わせた良作。不思議な感覚の映画。他のタランティーノ作品も観てみたくなったので、観てみようかな⁈
最後に、やはりマーゴット・ロビーは可愛い!
ある意味ヒーローもの
シャロンテート殺人事件の史実を題材に、その時代の映画業界、時代を背景に、落ち目の元スター俳優とそのスタントマンの友情を描く。
配役がデカプリオとブラピなので、絵的に十分持ちこたえられる。ストーリとしては、シャロンテート事件をググって来なかった人にはピンと来ない。ついでにブルースリーを知らないひとには、あれは日本人の加藤さんにみえるでしょう。
シャロンテート事件をググって来ていたので、あの残忍な殺人事件が、タランティーノの得意な殺人シーンに再現されるのかと怖いものみたさでいたけれど、結局、その隣人のデカプリオとブラピが救うかたちになって、ああ、こんな風にあのときもなればよかったのにと思えた。ある意味、ヒーローものでもある。
こりゃ、いったい何だったんですかねぇ。
これは史実…
と思わせといて、ラストはタランティーノ炸裂という、悪をギッタギタにバイオレンス満載。ブラピ強過ぎ、ディカプリオの火炎放射器って。マーゴットは添え物?無事で良かった。途中まで古き良きハリウッド?落ち目のTV役者とそれに付き添うスタント兼世話役の話で、方向性が見えなかったけど、最後は楽しめた。マンソンのアジトに踏み込むブラピのシーンは緊張感あった。オスカー受賞のディカプリオより、ブラピの方が存在感があった。
口クリック音を練習しました
けっこう寄り道する。
帰宅するだけのドライブを追ったり、街をゆくヒッピー少女たちを見せたり、プールパーティーの様子を切り取ったり、アンテナ修理するシーンもあるし、撮影所の出待ちの子役と話す場面、テートがサイレンサー破壊部隊を見ながら周囲の様子をうかがうだけの描写もある・・・半尺すぎるまで、枝葉な描写を重ねている。
おそらくタランティーノは、自分の映画のファンの好みを知っている。
併せて、60年代後期のアメリカの風俗が世界じゅうの人々から愛されていることも知っている。
だから映画のなかに、一見無縁な寄り道=ファンサービスを、たっぷり挿入してくる──と思えた。
大脱走の最終候補のエピソードや、テートがテスの初版本を取りに来るシーンなんか、すごいあざといと思う。
タランティーノはそれらのシーンが、映画ファンたちの熱論にのぼることを目論んで撮っているはずだ。
実在する名やタイトルで語られる点景に心躍るものの、そんなあざとさもあって、半尺もくると、だんだん、本筋を進めてほしいと思えてきた。
ところが、それまでどことなく諧謔的なオーバーアクションだったディカプリオが娘を拉致/誘拐して身代を持ってこさせるくだりの映画中映画シーンでふいに魂がはいる。リックダルトンが突然本気の演技をはじめる。
時代点景の羅列のようだった映画が、一転して「むかしむかしある時ハリウッドで」の本筋に入ってくる。
その変わり目はほとんど意識できないが、クリフが三度目の正直で少女を拾い、ヒッピーに乗っ取られた撮影所跡地に踏み入ると、もうすでにタランティーノのたなごころにある。
イタリアから戻ると時間割でサスペンスフルに展開する。
因みに、ちんぽ切って食わせてやろう──とは意気込んだものの、侵入先の相手が悪すぎて、その後の圧倒的な狂乱は映画史に残る楽しさだった。とりわけ火炎放射器は見たこともないほど鮮やかな伏線消化だった。
タランティーノの魅力とは倫理感の逆手にある気がします。たとえばヘイトフルのJennifer Jason Leighも男にぶん殴られるのですが、ここでも、いくら賊とはいえ、いくらLSD漬たばこの影響下にあるとはいえ、屈強な男が少女の顔面を、暖炉レンガに打ち付け、テーブルに打ち付け、レリーフに打ち付け、完全ざくろにする──その最中にも、鼻を折られ犬に噛まれた別の少女が長径銃を撃ちまくりながら大絶叫で走り回っているわけです。こんなAbused Womanの反転、そのまた反転──みたいな描写ってタランティーノしかありません。その爆発的痛快度=衝撃と哄笑。お、おい、ちょ、ちょ、ちょとしか言えません。また細かいことですが、クリフ/ピットがブルに指令を出すときの口クリック音がめちゃカッコいいのです。家で練習しましたがぜんぜん出来ませんでした。
予備知識なく、テート/マンソンの話だとばかり思っていて、こうなる話だとは想像もできなかった=術中にはまった、ほんとに面白い映画です。タランティーノの豪腕をつくづく思い知りました。
余談ながら、ちょい役ですがリックのイタリア嫁役のLorenza Izzoすごく巧いと思う。Holidays(2016)というホラーオムニバスの終話の彼女が素敵でした。
ところでタランティーノは嫌煙協会かなにかからの嫌味に遭って、依怙地になってしまったんだろうか──わたしも喫煙者なのだが、いいかげんやめたらと思えるほど咥えっぱなしだった。
ディカプリオとブラピの豪華出演。
ブラピがアカデミー取ったので見てみたら
さすがタランティーノ
タランティーノ作品が好きで、さらに、ディカプリオとブラピ 共演ということでかなり期待していましたが、さすがタランティーノ!という感じでした。
今作も見終わった後のスカッと感が最高でした!
最初から最後までタランティーノ節が炸裂していて、個人的にはずっと見ていたいと思える世界観でした。
1960年代のアメリカという設定も、シャロンステート殺害事件という猟奇的殺人事件という、個人的に興味しかない設定で、ずっと見ていられました。
主演の二人の演技の旨さは勿論、ハリウッド映画撮影現場での子役の子供や、ヒッピー役の女性、シャロンステート役のマーゴットロビーなど、登場人物全てが魅力的で、とても楽しめました!
突然見始めると、何がなんだかわからなくなりそうなので、1960年のハリウッドの歴史背景を予習してから見るのをお勧めします。
ディカプリオ&ブラッドピット、二度と見れない共演❗️ そしてタランティーノ風60年代❗️
60年代当時のハリウッドをタランティーノが完全再現するのがさすがだなと思いました!
ラストのブラッドピットVSDQN3人組の対決が衝撃でした❗️
最高!
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