「少女がシャベルでかき出そうとしてたもの」さよならくちびる ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
少女がシャベルでかき出そうとしてたもの
永遠に続けば良いと願った瞬間にも終わりがある。
翼を持ったように自由だった言葉も、重く、自分自身を縛りつけることもある。
ランドリーの前に座っていた、小さな女の子は、シャベルで何をかき出そうとしてたのだろう。
コンクリで固められた、かき出せっこない、固い固い地面の何を…。
孤独も同じだ。
だから、かき出そうとしても、かき出そうとしても、想いも言葉も、ほんの少しも掘り出すことすら叶わない。
でも、人に打ち明けられない孤独も自分だ。
自分を受け入れてみれば、別の世界が見えるかもしれない。
言葉も音も、再び動き始めるかもしれない。
そして、はじめに思った瞬間と違っても、別の大切な瞬間が続くことだってあるのだ。
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