「恋愛の非対称性と暴力性」愛がなんだ 裕里ちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
恋愛の非対称性と暴力性
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恋愛の非対称性や暴力性が描かれた作品。
中原くんが葉子に会わないようにすると言った時にテルコはフラストレーションいっぱいで、まるで鏡を見ているようだ。あのシーンはかなりハッとさせられた。
中原くんが唾を吐いて去っていくのが好きだ。
その後テルコは葉子にも怒る、父親と同じことをしているという。
葉子がマモちゃんに電話して、マモちゃんもテルコに会うのをやめようという。
それでもテルコは好きでないということにしてマモちゃんとなんとかあえるよう振る舞っていく。
自分以外の恋愛の非対称性・暴力性を目にするとストレスに感じるが、自分の恋愛の非対称性・暴力性は自然なものとして受け入れられているということが見えた。
これはかなり重要なことで、この映画を見ている私たちも、非対称性・暴力性をもっているんだ。自分の恋愛を見つめ直すきっかけになるような映画だ。素晴らしい作品だと思った。
今泉力哉監督の映画は食事のシーンがたくさんあって細かい工夫にヒリヒリさせられる。今回は味噌煮込みうどんとか湯葉とか。
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