「勧善懲悪に終わらないダークな結末が沁みる」蜘蛛の巣を払う女 まっくん a.k.a. エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
勧善懲悪に終わらないダークな結末が沁みる
「ミレニアム」シリーズの第4作の映画化とのこと。デビッド・フィンチャー×ルーニー・マーラの「ドラゴン・タトゥーの女」はシリーズ第1作だったのですね。フィンチャーは製作総指揮にまわり、主人公のリスベットはクレア・フォイにバトンを渡した。
フォイは実にボーイッシュだ。ハッキングにバイク、そして何よりボロボロになっても戦い抜く肉体がカッコよすぎる。
幼い頃に変質的な父親から逃れたリスベットと父の元に残った妹カミラの確執が今作の核となっている。どうやらこの姉妹は父親により強いトラウマを植え付けられたようだ。
世界各国が保有する核兵器の制御システムにハッキングし操作できるという危険なプログラムの争奪戦の先に何があったのか…
これは単なるアクション映画ではない。スタイリッシュな映像が素晴らしく、暗く重い空気が全編を貫くダークな傑作。この雰囲気がたまらん。フィンチャーのDNAをしっかりと感じた。
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