「ゆったりとした時間の流れの中で,昔を思い出すことができた.」葬式の名人 さばみそ2さんの映画レビュー(感想・評価)
ゆったりとした時間の流れの中で,昔を思い出すことができた.
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地元商店街の中を友人が集まって棺を肩に担いで練り歩くという予告編のシーンにキャッチされ,地元映画ということもあり観ました.
茨木市記念事業ということで内容にはあまり期待していませんでした.しかし,鑑賞中に葬式についての自分のこれまでの経験が思い出されて,映画とは別に自分の心の中に思い出が広がっていくという不思議な体験をしました.それは,映画が暑い夏の日の中でストーリーゆっくりと叙情的に流れていったからかもしれません.
映画の内容としては,引っかかるところが多くありました.ご遺体の扱い方,食堂でお通夜するのか,夜中に校内探検,遺体がなくなる,前田さんの大阪弁,などです.
ストーリーもごちゃごちゃとしていて,話が進むにつれて川端作品のような幻想的な世界へと拡散されていき,結局のところお葬式がどうなったのかよくわからない状態でした.それでも,鑑賞後にはそんなモヤモヤした気持ちよりも,なんとなくよかったなという感想が残りました.地元民以外の方にはしんどいかもしれませんが,良い作品と言えると思います.
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